« 次の記事     《 訪問国別レストラン一覧 》     前の記事 »

ビジネスクラス機内食/全日空(ANA):パリ(CDG)⇒成田(NRT)

搭乗:2014/9/22 NH206便
評価点:総合★★★☆☆★★★☆☆サービス★★★★☆雰囲気★★★★☆
9泊11日のコルシカ島&サルデーニャ島旅行の最後は、ANA成田便で帰国だ。
Air Franceのストライキの影響で満席となり、往路に続いてビジネスクラスにアップグレード。3年前までのパリ線では往復アップグレードが普通にあったのだが、ホント久しぶり。

CDGラウンジ食 CDGラウンジ食

8月のフランス旅行の復路ではアップグレードされなかったので紹介し損ねたが、パリのスタアラ共用ラウンジの食事がグレードアップしていた。具材たっぷりの麺料理があったのだ。
実は、具材だけ単独でいただけてしまうというもので、麺と合わせて食べている方を見なかったのだが、たっぷりの生に近い牛肉(≒マリネされていないカルパッチョみたいなもの)をいただいた。(左写真の下のもの)

もっとも、食事の補充がされなかったので、良いものは早い者勝ち。
8月にあった中サイズのプリプリ海老がなくなっていたりで、日によってバラつきがあるように感じる。

早速最初の機内食の紹介に移るが、構成は往路と同じなのでメニューで確認してほしい。

アミューズ

アミューズは3品盛り。
やはり和食選択でも同じものが出て来るが、パリ発だと委託先が和食をまともに作れないからか、全部洋食スタイルのものだ。

イエローピーマンのムース
[仏]Mousse de poivron jaune [英]Yellow bell pepper mousse


上のカップに入っているムースだが、ムースなのにアミューズ全体にフォーク1本だけ。
やっぱり何も考えていないな。こんな部分が、接客姿勢にも出ているという訳だ。

イエローピーマン表記はパプリカの事かと思っていたが、黄色のパプリカのような甘さはなく(注:黄色よりもオレンジの方が甘くて美味しいと思う)、仏英版の記載を見たらパプリカではないようだ。
ちょっとマスタード風味のあるムースだが、美味しくは無い。

ドライレーズンと山羊のチーズカナッぺ
[仏]Canapé aux raisins secs et fromage de chèvre [英]Canapé with dried raisin and goat cheese


左下のカナッペは、アミューズ3品の中で唯一普通にいただけた。
こういった調理していないという意味で何でもないものが、一番マシというのも情けない。
昔からパリ発の機内食は酷かったが、現地委託会社を変えていないようだ。

ミニマフィン ベーコン
[仏]Petit muffin au bacon [英]Petit muffin bacon


そして右下のマフィン、前にも出た記憶があるが相変わらず不味いマフィンだ。
ボソボソして硬く、お題のベーコンの主張も足りない。

ミニマフィン ベーコンの断面 オリーブオイル・バター・塩・胡椒

相変わらず変わっていないのが、これでもかと盛られた塩胡椒。
もったいないので、2食目に付いたものと合わせて小袋に入れて持ち帰ったが(過去の経験から、塩胡椒を持ち帰るための小袋を持っているのだ!)、この胡椒が単純に超粗挽きの胡椒ではなかったことが判明した。どうも半生胡椒のようで、山椒のような感じの辛さが伴っているのだ。

持ち帰ったもののステーキとか焼き物系の調理には使えないので、カレーとかアジア系煮込み料理に使うしかないかなぁ・・(タイ北部で、胡椒の実を丸ごとたっぷり加えた煮物を食べたことがある)

パン
3種のブレッド ノルマンディー産イズニーバターとオリーブオイルとともに
Trois sortes de pain servis avec du beurre d’Isigny de Normandie et de l’huile d’olive


ちゃんと温めてくるからだろうが、パンはアミューズを食べ終わった段階で2種類出てきた。
バスケットで見せながら選ばせるわけでもないのは相変わらずで、有無を言わさず2個置いて行く。

しかし、見栄えは良いのにパリ発の便のパンは美味しくない。フランスでパンが美味しくないレストランに当たることは少数派だというのに、どうしてこんな水準の低いパンを出してくるんだろう。
日本で作られているフランスパンの味ではないのは確かだが、変に日本仕様にアレンジしている(ANA側がちょっかいを入れている)気がしてならない。

2種類あるように見えるが、色合いが違うのに生地ベースが同じというのもいただけない。
日本発の1食目に出てきたパンの方が、イタリアパンではあるものの圧倒的に美味しい。

サーモンのマリネ オリエンタル風
サーモンのマリネ オリエンタル風
サーモンのマリネに、甘い豆のサラダとほんのりカレーの風味が香る特製マヨネーズを添えて、アジアンテイストに。

[仏]Saumon mariné à l’orientale
Le saumon mariné est préparé selon une tradition asiatique unique
et accompagné d’une savoureuse salade de haricots.
Pour l’assaisonnement, goûtez notre excellente mayonnaise délicatement relevée par une pointe de curry.

[英]Marinated salmon oriental-style
Marinated salmon prepared in a unique Asian taste, served with an appetizing sweet bean salad alongside.
For seasoning, sample our deluxe mayonnaise featuring an enticing trace of curry in the flavor.


前菜は、サーモののマリネ。
厚切りとはいえ、主たる料理がたったの2切れで、皿が寂しすぎる。普通なら4切れだよなぁ。
例えば、シンガポール航空シンガポール⇒ハノイ線で出てきた前菜の海老のマリネは、短距離路線にもかかわらず皿で4尾しっかり主張していた。これが水準の差というものだろう。

単体でいただくよりも特製マヨネーズをたっぷり付けたほうが美味しかった点は良いのだが、カレー風味だけでなく、アミューズのムースと同じマスタード風味もある。
右上の豆は、少し酸味を効かせた豆サラダ風。

ヨーロッパヘダイのソテー
ヨーロッパヘダイのソテー バルサミコヴィネガーソース
ヨーロッパヘダイのソテーに甘酸っぱいソースを合わせました。
ハーブ風味のリゾットとともにお楽しみください。

[仏]Dorade sautée et sauce au vinaigre balsamique
Dégustez ce plat élégant accompagné de notre risotto spécial parfumé aux herbes aromatiques.Dorade royale sautée nappée de sauce aigre-douce.
Cette espèce proche de la dorade grise est pêchée au large des côtes européennes.

[英]Sautéed sea bream with balsamic vinegar sauce
Selected for this sauté is sea bream from European waters, served in a sweet-and-sour sauce.Enjoy this elegant catch with our specially conceived herb-flavored risotto.


メインは魚料理をチョイス。まあ期待していなかったが、期待通りに不味い皿が出てきた。

ヘダイ[Dorade]は欧州全般によく見る魚だが、塩分も含めて日本食の塩焼に近い焼きすぎた魚が出てきた。
鮮魚ではなく一夜干しみたいな魚に、なんとバルサミコソース。絶対に醤油の方が合うはずだが、バルサミコソースもスーパーで売っているチューブ入りそのものという感じの低レベルだ。

付け合せの野菜、3年前はドロドロに茹ですぎたものが出てきたが、ドロドロではない分だけ良くなったかな。
でも、まだ茹ですぎだ。米国のように生で出されても困るけど、日本人にはなじめない。
リゾットは、まあ食べれるといった水準で、単なる付け合せ。

パリ・ブレスト
パリ・ブレスト

デザートは2種類。まずは、パリ発の便らしいパリ・ブレストから。
割と美味しかったのだが、ひと手間かければ良いのにと思う出来だった。

昔あった激マズパフェで機内で盛り付けしていたわけだから、その都度クリームを挟めばパリパリのシューと共に美味しくいただけるのに、数時間前に作られたものだろうから、十分湿気っていたというわけだ。

チョコレートムースケーキ
チョコレートムースケーキ

もう1品のチョコムースは、無難なコンビニスイーツ風。

チーズ
チーズ

チーズは、軽めのお食事側のメニュー表示によると、山羊のチーズとカマンベールとのこと。
しかし、冷たく冷えて硬いカマンベールが美味しいと思っているのだろうか?
カチカチですぐに食べれないアイスクリームを出してくる姿勢(ANAだけで他社は滅多に無い)と共通だと思う。

アイスクリームにしてもチーズにしても、ANAの機内食開発部門が適切な温度で客に出そうという発想が出てこない限り、ANAの機内食が評価されることは無いだろう。すべての料理に共通する課題である。
昨年だったか機内ビデオでコラボメニューの開発過程を放映していたのを見たことがあるが、リヒート云々という当たり前すぎて自らの技術力の低さを証明するような内容でやり直しを自慢するような内容だったことを考えると、納得できないわけでもない。

残りのフルーツは2食目とほぼ同じなので写真はそちらを見てほしいが、缶詰(あるいは水煮)のパイナップルを付けてきた時点で失格。エコノミークラスじゃあるまいし。

*****

到着日は仕事があるのと、すべて食べたことがあるので軽めのお食事の細かな品はパスして睡眠時間に当て、到着前の食事の紹介に移ろう。(到着前でなく、いつでも注文可能なことにはなっている)

今回も到着2時間半前にたたき起こされて2時間前には食べ終わっていた。
メニューに明記されている「軽食や和食・洋食のセットメニューは、着陸の約1時間前までお好きな時にお召し上がりいただけます。」という文言は「1時間前」でなく「2時間前」に改めるべきだろう。
これもANAのサービス姿勢の悪さを表しているわけだが、出来ないことを書くものではない。

洋食セットメニュー
洋食:きのこのオムレツに、ボロネーズソースと温野菜を添えて
メインディッシュ ブレッド フルーツ


このオムレツがひどかった。
エコノミーで出てくるものと比べて量が違うだけというレベル。
昨年12月の羽田⇒フランクフルト線夜行便で出たオムレツが出せるのに、なぜこんな量だけのオムレツを出してくるのだろうか?

付け合せのブロッコリーやフルーツは1食目と同じだし、パンは1食目と違うものの今ひとつと、やっぱりANAのパリ発便の機内食はダメダメだ。

ということで、4年半前に★2つを付けたことのあるパリ発の便だが、今回も★3つ止まり。
絶対に委託先を変えた方が良いと思える、低レベルなANAビジネスクラスの機内食だった。

※メニュー:和食洋食軽めのお食事2食目(セットメニュー)
ビジネスクラス機内食 航空会社別レビュー&ランキング


さて、恒例の旅の費用の紹介をしておこう。
今回は、欧州線夏運賃に加えてフランス離島路線利用ということでちょっと航空運賃が高め。それに加えて、コルシカ島とサルデーニャ島を結ぶフェリー(☞ コルシカ島~サルデーニャ島 フェリー&レンタカー詳細情報)の航送運賃も含まれているので総額40万円近く(2人で回れば現在のレートでも1人当たり35万円弱)になってしまったが、コルシカ島の物価が予想よりは安かったことや、高級レストランそのものが少ないこともあって散在せずに済んだと思っている。

ほぼ同じ日程のツアーは航空運賃や現地ホテル代が安い10月26日発で48.8万円という金額だったので、レンタカーで回る個人旅行の方が非常に安くあがるという証明だろう。
ただし、本土と違って英語がほとんど通じないので、フランス語堪能で現地の知識が豊富な添乗員が付くのであれば、ツアーのメリットも多少はあるかもしれない。(英語しか出来ない添乗員って、結構いるらしい)

■今回の旅の費用
 往復航空券: 201900円(成田<>パリ<>アジャクシオ、13842マイル獲得)
 フェリー代: 12316円(€114.60)ボニファシオ<>サンタテレーザ(レンタカー航送料金を含む)
 現地宿泊費: 70463円(€655.65/9泊、うち朝食付5泊、ヒルトン12000pt使用)
 現地交通費: 39804円(€370.37)レンタカー&燃油・駐車場、パリ空港間バス
 飲食雑費等: 42120円(€391.92)入場観光費を含む
 国内交通費:  2826円
 旅費合計: 370906円(円高時調達の外貨預金円転で107.47円/€換算)

テーマ : ビジネスクラス機内食
ジャンル : グルメ

ビジネスクラス機内食/全日空(ANA):成田(NRT)⇒パリ(CDG)

搭乗:2014/9/13 NH205便
評価点:総合★★★★☆★★★★☆サービス★★★★☆雰囲気★★★★☆
8月のフランス旅行記事が終わっていないが、シルバーウィーク旅行の記事を先に現地から登録したい。
行き先は、先月に続いてフランス。全州(地域圏)走破の最後となったコルシカ島(コルス地域圏)を中心に、南隣のイタリア全州走破の最後に残っていたサルデーニャ島(サルデーニャ州)にも渡る予定だ。
今回は気ままなひとり旅なので、ホテルの予約は初日と最終日の空港ホテルだけにして、私本来の行き当たりばったり無計画旅行で楽しみたいと思っている。

先月のパリ行もビジネスクラスにアップグレードされたが(☞ こちら)、ANAライフタイムマイル50万マイル突破が効いているのか(?)2か月連続でアップグレードされたので、最初は往路便のビジネスクラス機内食レビューを、いつものように即日登録から始めたい。
ちょうど今月からANAの機内食が大きく変わるとのアナウンスがあったので、旧仕様となった先月と比較するには良いタイミングだ。

まずは、悪名高い成田のANAラウンジ。お昼過ぎだと言うのにまったく変わらずで、スープ(ミネストローネ)だけにしておいた。今回はビジネスクラスの機内食があるので、食べない方が良いという判断だ。
そのスープがあるのも珍しいが(ANAは味噌汁がスープだという認識だから、普段は具無しの不味い味噌汁しか無いのだ!)、スープが初登場した時のブランドスープ(チェーン展開しているスープ屋のもの)でなくて、味噌汁[Miso Soup]と同等の低レベルなスープだ。これを出している限りは、ANAのラウンジ食の改善は望めないだろう。パン類も変わらずだ。(ホント、JALラウンジが羨ましい・・)

さて、今日の便は先月のオンボロ機材でなくて最新内装のもの。(シートに興味は無いので名称は知らない)
確か2度目だが、テーブルが大きくて安定しているのを思い出した。
席にもよるようだが、サイドテーブルも大きいので仕事(?)もはかどる。

まずは、食前酒とアミューズ。
先月と変わらず和洋共通だったので、9月からの変更はマイナーチェンジだったようだ。がっかり。

アミューズ
アミューズ
 柚子風味のチーズバー、穴子八幡巻き、2種のオリーブとチーズ ハーブオイルとともに


例のチーズバーは、胡麻から大嫌いな柚子に変わっていたが、ほとんど柚子を感じず。これなら胡麻よりも美味しい。柚子を感じなければ、普通のチーズクッキーだからだ。

ただ、アミューズの「料理」の乗った皿に袋入りのまま出すって、かなり違和感を感じる。
食事の準備をする前に、離陸後すぐに(テーブルクロスを掛ける前に)食前酒と共にチーズバーだけ出せば解決する話なんだが・・

穴子八幡巻き、2種のオリーブとチーズ

さて、今月からは和食側がANAオリジナル(つまり不味いはず!)で、洋食側が専門家とのコラボレーションということになっている。今回はイタリアンシェフとのコラボなので、楽しみだ。
その煽り文句を転記すると、
「イタリア・トスカーナの伝統と新たな創造、そして日本の文化との出会い。」
フィレンツェに本店を置くリストランテ「エノテーカ ピンキオーリ」とのコラボレーション。お肉・魚のメインディッシュをはじめブレッドのチャバッタまで、独創的な風味が素材の美味しさを際立たせる選りすぐりの品々をどうぞ。


Antipasto
Antipasto(アペタイザー)
 Salame, mortadella e formaggio fresco

 サラミ、モルタデッラとクリームチーズのガトー仕立て

 Rotolo di orata mantecata e polpa di granchio
 真鯛のマンテカートと人参のゼリー ズワイガニを添えて

 Panzanella
 パンツァネッラ(パンと野菜のサラダ)


前菜(アペタイザー)は、全体の写真から紹介しよう。
今回はイタリア料理シェフのコラボということか、イタリア語がメインに記されていたので両方記しておく。
イタリア語の無いものが、コラボメニューではないという事が分かるという仕組みだ。

Salame, mortadella e formaggio fresco スポンジの間
Salame, mortadella e formaggio fresco

ガトー仕立てとのことで、スポンジケーキのような出で立ちだが、表面がサラミという点でケーキとは違うことは認識できる。

ちょっと解剖してみたのだが、スポンジ部分はイタリアパンといった感じで当然甘いわけはなく、間に挟まれたクリームチーズには、トップと同じようにナッツが散らされている。

mortadella

そのクリームチーズの下には、薄切りのモルタデッラ(ボローニャのソーセージ)が敷かれていた。

で、美味しいかって聞かれたら、不味いと答えるしかないような料理。
まったく融合していないし、特別主張する食材もないので、何を食べているのか分からないような代物だった。

Rotolo di orata mantecata e polpa di granchio
Rotolo di orata mantecata e polpa di granchio

見た目はサーモンで巻いた料理のようだが、サーモンではない。では、いったい何かと考えたわけだが分からなかった。
答えはメニュー表記によると人参のゼリーだったようだ。

たっぷりのほぐし蟹がトッピングされていたが、中身は蟹ではなく真鯛をバカリャウ(干し鱈)コロッケの中身のように加工したもの。フランス料理のブランダートだが、イタリア料理だとマンテカートと言うらしい。
登録前にちょっと調べてみたが、ヴェネツィアの郷土料理に「バッカラ マンテカート」という干し鱈バージョンがあるらしい。

中身の真鯛のマンテカート マンテカートを取り出してみた

こちらは期待していたのだが、人参ゼリーの役割が見栄えだけという感じで味の要素になっていなかった。
確かに見栄えは重要だが、美味しくなければ意味がない。

エノテーカ・ピンキオーリのアニー・フェオルデ[Annie Feolde]オーナーシェフ、ちょっと和食を意識しすぎたんではないか?
あるいは、低水準であることが証明されているANAの機内食担当シェフが、間違った解釈をして構成したのか?
期待していただけに、残念な料理だった。

Panzanella Panzanellaの中身
Panzanella

胡瓜で巻かれたサラダ。出てきた段階で、ピクルスを巻いたのだろうと予想したのだが、当たった。
このピクルスが美味しければ文句は出ないのだが、よくある酸っぱいだけの安物という味ではなかったものの、美味しいピクルスには程遠い。やはり、酸味が主張しすぎて旨味が足りないのだ。

中身は良くわからなかったのだが、メニューによるとパンだったようだ。
これも味付けが決まっていないなぁ・・

パンとオリーブオイルとバター
Focaccia
フォカッチャ

Ciabatta
チャバッタ
蒜山ジャージーバター もしくは オリーブオイルとともに


今回もパンは高水準。
先月よりも水準が高いと思ったのは、コラボレーションの対象だったからだろう。

特にチャバッタが美味しい。中に、細かく刻んだハムが入っている。
オリーブオイルに塩(なぜかANAの塩は美味しいのだ。どこのだろう?)と胡椒を加え、パンに付けていただくと相性抜群だった。
このオリーブオイル、パリ4区の「A l'Olivier」というブランド(?)が瓶に記されていた。

そうそう、やはりJALのようにバターナイフはほしいところだ。ナイフ2本で前菜とメインに使ってしまうと、バターを塗るためのナイフが無いということに気づいていないのだろうか?(JAL以外の他社と同じで良いと考えているなら仕方ないが)

メニュー上ではバゲットも出ることになっていたが、特に案内も無く出てこなかった。
先月の搭乗時に不味いパンが美味しいバゲットに変わっていたので、もし出されたら中間食を1食減らさなければならないことになったので良しとしよう。(そういえば、先月と違って追加の案内も無かったなぁ・・)

Filetto di vitello ai funghi porcini e tortino di patate
Secondo(メインディッシュ)
Filetto di vitello ai funghi porcini e tortino di patate

仔牛のフィレ肉とポルチーニ茸 ポテトのトルティーノ添え
仔牛のフィレ肉に、イタリアで有名な高級食材のポルチーニ茸をソースに使いました。
ポルチーニ茸の風味、食感をご堪能ください。


さあ、期待のメイン料理だ。
イタリア料理のメインは、現地でもなかなか美味しいものに出会えないのだが(思いつくのは、マルケ州ウルビーノのAntica Osteria da la Stellaでいただいた鹿肉料理ぐらいだろうか)、パスタではおなじみのポルチーニのソースということで肉料理をお願いしてみた。

みなさん考えることは同じのようで、足りなくなったので和食に代えられないかと打診を受けたが(最前列から打診してくるみたいで、航空会社によるとは思うが最前列だと品切れリスクが減るということにはならないみたい)、プロフィールにも書いてあるとおり苦手な食材が多すぎる和食はトータルとしては好きではないのでお断り。海外旅行で日本食を食べるなんて信じられないと思う珍しい人種なのだ。(だから日本食を組み込んでいるツアーが嫌いなのかも?)

Filetto di vitello ai funghi porcini e tortino di patate

さて、確かにポルチーニの香りが多少はする皿が出てきた。
欧州で地元の生のポルチーニを使った料理を食べたことが無い方なら十分だろうが、我が家で作る乾燥ポルチーニのパスタと比べても弱い感じ。
とくにたっぷり乗っているキノコ、本当にポルチーニなんだろうか?
食感が違うし、形状も馴染みのあるものと違う。
なんとなくふくろ茸みたいなものもあったし、エリンギではないかという気がするものもある。

仔牛フィレ肉の断面 ポテトのトルティーノ

とはいえ、ソースの出来はANAのシェフだけでは絶対に無理というレベルのものだ。
肉の加熱(リヒート)に失敗したのか、見た目通りに固まってしまっていていただけなかったが、たっぷりのソースは楽しめた。

ポレンタだと思って口にしたポテトのトルティーノは、確かにポレンタとは違うものだが、ポレンタと同じように感動するような料理ではなかった。
反対側にして盛り付けてきたのはミス? (上の写真は、ひっくり返して断面を撮った)

デザート全種類
Tiramisù oppure cremoso al mandarino con cioccolato biondo Valrhona
ティラミス または マンダリンとブロンズチョコレートのクレモーゾ

チーズ
フルーツ


デザートの2種類のケーキもコラボレーションメニューだ。
ということは、プレミアムエコノミーでも食べることができるかもしれない。(日本発の便のみが対象)

イタリアのデザートとして真っ先に思い浮かぶであろうティラミスだが、マスカルポーネをケチって生クリームベースのような出来損ないだった。これがコラボメニューとは信じられない。

クレモーゾ 底のチョコクリームを撮ってみた(ピンボケご容赦)

反面、マンダリンとブロンズチョコレートのクレモーゾは、過去のANA激不味パフェを思い出すような構成。
底にチョコレートクリームが敷かれていて、その上にマンダリンのコンポート、その上にマンダリンを軽く混ぜたようなホイップクリームとスポンジケーキ、トッピングはバターたっぷりのショートブレッドという構成だ。

なんとなくあの劇不味パフェを思い出すようなバランスの悪さなのだが、底に敷かれていたチョコクリームが美味。
日本語表記側には無いが、ヴァローナのチョコレートを使っているとのこと。
チョコという主張は少ないのだが、非常に上品なクリームなのだ。量が少ない点だけが残念。

さて、クレモーゾという単語は知らなかったので登録前に調べてみたが、ロンバルディア州の白カビタイプのチーズだそうだ。となれば、そのクレモーゾはどこにあったのだろうか?
ホイップクリームのようなものと思った、スポンジケーキといっしょになっていた白いものかな?

チーズプレートは、クロミエとゴルゴンゾーラ。
クロミエは初めてだが、ちょっと癖のあるカマンベールという感じ。
パンとドライフルーツは先月と同じ。

フルーツは、過去最高水準かな?
薄皮で味のしっかり乗ったみかんと、キウイ、果肉が黄色い種無しの柿、リンゴという構成。
ただ、碗で出すのはいただけない。どうやってナイフとフォークを使うのか考えていないのだ。

最後に珈琲とチョコが出てきて、1食目はおしまい。

*****

続いて、中間食である「軽めのお食事」の中から未食の2品いただいたので紹介しよう。
1品目は、1食目のエノテーカ ピンキオーリとのコラボメニューであるパスタをチョイス。

中間食側に1食目と同じコラボメニューが登場したのは記憶がないが、1食目のメインとしても選べるとの記載があったので搭載数量は少な目と見て、真っ先にお願いした。

Paccheri con guancia di manzo al vino rosso; indivia brasata e broccoli
パスタメニュー
 Paccheri con guancia di manzo al vino rosso; indivia brasata e broccoli

 牛ホホ肉の赤ワイン煮を詰めたパスタパッケリ アンディーブとブロッコリー添え
 パッケリというパスタに牛肉の赤ワイン煮を詰めてカンネッローニ仕立てにしました。
 ほろ苦いアンディーブとの相性をお楽しみください。


うん、さすがにイタリアンシェフ監修のパスタだ。
パスタ本体が美味しいわけではないが(機内食の制約があるから仕方ない)、中身の牛肉の赤ワイン煮が肉々しくて旨い。

パスタに巻かれていた牛肉の赤ワイン煮

粗挽肉を手でカットした感じの肉に十分味がしみ込み、かといってボロネーゼのように長時間煮込んで肉が崩れる感じもせず、食感的にも素晴らしい。これは、地上で手打ちパスタベースでたっぷりいただきたいものだ。

ソースがほとんどチコリ側にかかっていたが、パスタ単体で充分美味しいのだから問題ない。
1食目のメインには弱いが、イタリア流にプリモとして出されれば十分なクオリティだった。

牛肉細切り炒め丼
牛肉細切り炒め丼

軽食2食目はこちら。
今回は到着2時間前でオーダーストップと事前に通知があったので、計画的に到着3時間前に注文した。

ご飯が加熱しすぎのパックごはんみたいだったし、肝心の牛肉細切り炒めもご飯に対しての量が少なく、ご飯を残すことになってしまった。味付けは普通に美味しいが、筋肉が含まれているような肉質が悪いのには閉口。
野菜を増やしておかずの量を増すべきだろう。

*****

最後は、到着2時間前との事前通告のあったセットメニューの紹介だ。
先月は1食目と2食目のギャップが気になったのだが、どうだろう。

基本マイナーチェンジなので、たぶんダメだろうと思っていたが、予想を裏切ってくれた。
ちなみに、機内の明かりが付いたのは到着2時間40分前。先月と変わらずだが、今回はほぼ満席なので、乗客数に関係なくマニュアル通りに運用していることが読み取れる。機械的な運用では、ホスピタリティなど生まれてこない社内文化なんだろう。教育が悪ければ、そのまま教育内容が出てしまうというワケ。

セットメニューの洋食
洋食
マリネして焼いたあべどり、ラビオリをトマト風味のソースとともに。
の全体写真

あべどりとラビオリ スパイシーなトマトクリームソース モッツァレラチーズを添えて
メインディッシュ
あべどりとラビオリ スパイシーなトマトクリームソース モッツァレラチーズを添えて


コラボメニューの相手先がイタリアンということではないだろうが、ANAにしては珍しくそこそこ美味しい皿が出てきた。
あべどりは柔らかく煮込まれているし、どこがスパイシーなのかとは思うものの、トマトクリームソースも無難に美味しく仕上がっている。
ラビオリの下に敷かれているほうれん草も良い感じ。

難を言えば、モッツアレラが(今度は)加熱不足で固まったままだったこと。
両端に見える白い部分は型のまま取れてしまうし、ラビオリの中も微妙な食感。
リヒート技術に問題がありそうだ。

ブレッド
ブレッド
蒜山ジャージーバターとブラッドオレンジジャムとともに


あれ? あの不味かったクロワッサンがマシになっている。
もうひとつのパンも、なんだか拘りの見えるものになっている。
完食してしまうほどではないけど、前よりは良くなった印象だ。

フルーツは、1食目のデザートと同じなので省略。

以上で、今月コラボレーション陣が大きく変わったANAのビジネスクラス機内食の紹介はおしまい。
残念ながら、期待していたコラボメニューのクオリティの面や、相変わらずのサービス水準の低さ(本当に教育が出来ていない! お味はどうでしたかと聞くなら、美味しかったという回答に「ありがとうございます」と応えるのは当たり前だろう。何の反応もしないのだ。軽食の2食目でも聞かれたので美味しくない旨の回答をしたのだが、ウフフと笑うだけで呆れてしまった)もあり、★5つ進呈はならず。2食目が前回よりも良かっただけに、残念だ。
やはり、どこか突出して良い印象が残る部分が有って、特に突出して悪いと思う面が無い場合でないと、総合で★5つは難しい。

私の航空会社別ビジネスクラス機内食ランキングでは、今回も1ランクアップして25社中6位とした。
現在5位のJALとの差は大きいので、これ以上のランクアップは抜本的な改革が無いと無理だろうし、6位に落としたキャセイパシフィック航空との差も小さいので、いつ逆転されてもおかしくない位置にある。

※メニュー:和食洋食軽めのお食事2食目(セットメニュー)
※パリ・オルリー空港のホテルから登録しました。

ビジネスクラス機内食 航空会社別レビュー&ランキング

テーマ : ビジネスクラス機内食
ジャンル : グルメ

ビジネスクラス機内食/全日空(ANA):羽田(HND)⇒パリ(CDG)

搭乗:2014/8/15 NH215便
評価点:総合★★★★☆★★★★☆サービス★★★★☆雰囲気★★★★☆
今日から夏休み第二弾として、家内と共にフランス北西部周遊。
残り5州となっているフランス全州(地域圏)走破が目的だが、ブルターニュのムール貝や牡蠣も食べたいし、ちょっと高すぎて手が出ないかもしれないがオマール・ブルーも魅力的。(先日、北上尾の Maison d'H でいただいた)
家内からは、ロワール古城巡り(まただ!)とモンサンミッシェルに行きたいとのリクエストも受けている。

で、最初から楽しみが増えてしまった。往路便が、昨年末以来のビジネスクラスへのアップグレードされたのだ。
パリ線は良く利用しているが、昔はかなりの頻度でアップグレードされたのに(☞ ビジネスクラス機内食 航空会社別レビュー&ランキング)、ここ3年はご無沙汰だった。
ANAが5スターを獲得してから初めてなので、どのように変化したのか検証する機会がやってきたというわけだ。

ということで、いつものように機内で原稿を書き終えて、即日レビューを登録したい。
ただし、機内で書いているため、過去分の比較内容は記憶ベースになることをご了承願いたい。

いつもの通り最初はラウンジの話になるが、昔の成田の午前中と比べれば食べ物があるだけマシだが、JALの羽田と比べれば雲泥の差は変わらず。サラダは葉っぱ1種に人参を加えたものだけで、ドレッシングも2種類しかない。
JALのように、朝なら朝食仕様にするといったメリハリも無く、夕食時間帯よりもメインが少ないだけの同じ構成で、水準の低さはそのままだ。(年7~8回は利用しているので、今回は写真を撮っていない)

搭乗後、割とすぐにウエルカムドリンク。昔はほとんど搭乗を終えてから出していたので少し改善した気がするが、ビジネスクラス席を見渡した感じでは5割も埋まっていないので、単に客が少なくて余裕があったからかもしれない。
選択肢は、オレンジジュースか(たぶん)スパークイングワインで、私はパスして家内だけ。オレンジジュースは見ただけで判断できるが、もう一方が何なのか説明がほしいところだ。

機材は評価対象外だが、昔のままのオンボロ機材。観光中心のパリ路線にはコストをかけないという判断だと思うが、まだこのシートが残っていたのかと、ある意味感動的だ。でも、私は飯が旨ければ良いので気にならないし、それこそ何度も座った席なので愛着もある。(新型は幅が狭くて圧迫感を感じたので、それほど好きではない)

さて、本題である機内食の紹介に移ろう。
今回は、家内といっしょにアップグレードされたので、和食側も簡単に紹介できる。
どちらも、意味が分からないし愛着の湧かない「THE CONNOISSEURS(ザ・コノシュアーズ)」というブランド名(?)の元での提供だ。(いや、本当に何を言いたいのか分からない!)

離陸後の最初は、食前酒と共にアミューズ。
いきなりテーブルにクロスが敷かれてグラスが置かれたので焦った。
昔と違って食事の一環として出すようになったようだ。

アミューズ
アミューズ
2種の胡麻のチーズバー
青さ玉子焼き
フェタチーズ、白桃のコンポートとカクテルオニオン


和食・洋食とも共通なので、和食と洋食の1品ずつが盛られているが、間に置かれた袋入りのクッキーに違和感を感じた。
酒を飲まない私が言うのもなんだが、食前酒からテーブルクロスは良いとしても、まず最初は手早く酒と共に袋入りクッキーを置くだけだけで良いのではないだろうか?
そうであれば、前々から書いていた酒のおつまみが一向に出てこないという問題も解決するので、アミューズは今まで通り酒と同時ではなく、多少遅れて出てきても問題ない。

あと、和食と洋食を共通化する部分は、完全に(ANAお得意の)手抜き姿勢に見えてしまうので、要改善だろう。

青さ玉子焼き
青さ玉子焼き

和食側の煽りは、「懐石辻留」とANAのコラボレーションメニュー。
これはANA側の料理だろう。青さの存在意義は彩りだけで、素人の卵焼きという感じだった。

フェタチーズ、白桃のコンポートとカクテルオニオン
フェタチーズ、白桃のコンポートとカクテルオニオン

洋食側の煽りは、ANAの洋食・パティスリーシェフのオリジナルメニュー。
カクテルオニオンは、極端に酸っぱいだけのピクルスで、白桃のコンポート(何か甘いムース状のものが加わっていた)をぶち壊し。フェタチーズも香草を混ぜているようだが美味しくない。

2種の胡麻のチーズバー
2種の胡麻のチーズバー(袋から取り出して皿に並べて撮影)

何でも胡麻を加えたがる安直シェフの発想だ。
チーズと合うわけがないし(チーズとハーブの組み合わせならいくらでも売っているが、胡麻入りチーズが市販されていないことを見れば、いかに合わない組み合わせかということがわかるだろう)、ご丁寧に大量の胡麻を練り込んであるので、せっかくのチーズ風味が台無しだ。

ということで、アミューズの段階では相変わらずの水準の低さだなぁ・・と感じたわけだが、この後に大逆転が待っていた。

まずは、私が頼んだ洋食側から紹介しよう。

アペタイザーとブレッド・バター
アペタイザー:スモーク梶木の叩き仕立てと京鴨の生ハム いちじく添え
ブレッド:3種のブレッド 蒜山ジャージーバターとオリーブオイルとともに

前菜プレートは、4種5個の盛り合わせ。
個々の写真側で詳細を紹介するが、パセリを外し忘れて撮ってしまったので、お見苦しい点はご了承を。

スモーク梶木の叩き仕立て
スモーク梶木の叩き仕立て
スモークの梶木は軽く炙って叩き風に。京鴨の生ハムはいちじくとマッチングさせました。
彩りのよい野菜とともにお楽しみください。


スモークしたカジキの周囲を叩き(炙り)というよりは、軽く塊のまま湯通しして表面を固めたもの。
あまりスモークした感じはしなかったが、トッピングの鱒(?)イクラが良いアクセントになっている。
ただ、下に敷かれている大根と蕪(?)の味付けがよろしくない。アミューズの皿と同じ路線を行くレベルだった。

京鴨の生ハム いちじく添え
京鴨の生ハム いちじく添え

この皿のメインとなる生ハムメロンならぬ、生ハム無花果だ。これだけ2個盛られている。

色が濃い割にはそれほど熟成感が無いのは、鴨肉の色が出ているからだろうが、無花果と合わせるよりも単独で食べたほうが美味しい。鴨の生ハムの珍しさもあるが、これは良い料理だった。

彩りのよい野菜①

メニュー上の表記は「彩りのよい野菜」。左上に盛られたその1つになる。
見た目はゆで卵だが、白身魚をベースに卵の黄身で色づけしたような感じのムース仕立てだった。
トッピングは、茹でトマトのスライス。
あまり決まっている印象は無かったが、まあ普通にいただけた。

彩りのよい野菜②

右上の料理も、イマイチよく分からない。
ソテーした輪切り茄子の上に、茹でたパプリカを乗せてあるのだが、メニュー通り「彩りの良さ」だけを追求した料理というだけで、それ以上の期待をしてはいけない。

ブレッド
ブレッド:3種のブレッド 蒜山ジャージーバターとオリーブオイルとともに
バゲットは、ANAオリジナルブレンド北海道産小麦粉100%、フランス産天然酵母を使用。


ANAのパンはとにかく不味いと決めつけていたのだが、ようやく真っ当なパンが出てくるようになった。
それに、ようやく(笑)他社と同様にバスケットから選ばせてくれる。と言っても、最初はこの2種しか無かったけど。

バゲットは拘り説明があるだけに美味しく、隣のトマトのフォカッチャもフワフワの食感としっかりした主張があって良い味だ。
ラウンジのパンは相変わらずダメダメだけど、機内食側が改善されているのは良い傾向だ。
なお、オリーブオイルは、最初から付いているのではなく必要かを聞かれて回答するリクエスト制だった。

オリーブのフォカッチャ

後から追加として打診されたオリーブのフォカッチャも美味しい。
これで、ANAの機内食でのダメがひとつ減った気がする。(この段階での判断で、後で裏切られた)

サーモンのソテー オリーブの香りのパセリのソース
メインディッシュ:サーモンのソテー オリーブの香りのパセリのソース
ソテーしたサーモンに、サフラン風味の野菜をのせて。
チキンベースのソースにパセリのピューレを加え、彩りも美しい一皿です。


メインは魚料理をチョイス。
肉料理が牛ステーキ固定というのは、日本人は洋食=ステーキという発想の方がほとんどなので、仕方ないか。

ちょっと珍しいと思ったのは、皿の置き方が欧州仕様、すなわちメインの食材を縦長に見せる置き方だったのだ。
先頭席であるうえに隣席が空いていたので他の方を観察することができず、指導されているのか担当者によるのかは判断できなかったが、これからフランスに向かう便としては、現地の雰囲気を味わえて良い感じ。

サーモンをアップ

で、お味の方はというと、非常に良くまとめられた皿だと思う。
サーモンは主張控えめの品種で、火の通し方(リヒートの程度)も良くジューシーに仕上がっていたし、ソースも複雑な旨味を追及するフレンチのソースとは言えないものの、チキンベースにパセリピュレという組み合わせでこの味が生まれるのかと、感心させられた。ソースたっぷりというのもうれしい。

アクセントのベーコンや、小玉葱も調和しているが、全体に散らしている黄色いスティック状の物体がサフラン風味の野菜ということだろうか? サフランを使っているという印象は受けなかった。

デザートワゴン

デザートは、なんとワゴンで出てきた。
前回は中途半端なワゴンだった記憶があるが、これでようやく優秀な他社に並ぶことが出来る。(といっても、種類面やその場で全部を盛り付けるというエンタメ性では見劣りはするが・・)

デザート全部!
デザート:ANAオリジナルデザート
ココナッツとパインのムース
桃のムースタルト

チーズ
フルーツ

で、当然ながら全部をいただいた。
普段は不味いパンを食べないことで調整していたのだが、今回はパンも全部食べてしまったので、我ながらよく食べられるものだと感心。(旅先が、フランス料理の本場ということもあるので、今のうちに胃袋を鍛えておく必要があると、言い訳してこう)

ココナッツとパインのムース ココナッツとパインのムース
ココナッツとパインのムース

5スターを獲得したころからか、あの激マズパフェからデザートが大きく変わり、普段利用しているプレミアムエコノミーでも食べることができるようになったので水準は知っていた。

平たく言えば、スーパーやコンビニで大量に並べられている個食タイプのデザートと同水準なのだ。
つまり、レストランレベルではないものの、普通に美味しく食べられるものが出てくるようになったというワケ。
このムースなど、まさにコンビニデザートという感じだ。

桃のムースタルト
桃のムースタルト

こちらも見た目はケーキ屋さんのケーキだが、お味の方はコンビニスィーツ。

桃のムースタルトの断面

断面写真を見れば、いかにも量産品という感じなのだが、普通に美味しくいただくことはできる。
いや、機内食デザートと考えれば十分な水準だ。

チーズ
チーズ

チーズは、軽めのお食事側に「シャウルス、タレッジョ」と記されているので、同じもののはずだ。
こちらのパンは相変わらず不味いが、チーズは誰もが知っている品種ではないものを出してきた点で、評価したい。
ビジネスクラスに乗る客なら、それなりの店に普段から行っている方が多いだろうから、カマンベールとかでは芸がない。

ミルクティー 小菓子(チョコ)

食後のドリンクも、ワゴンでやってきた。
と言っても、珈琲か紅茶、緑茶だけで寂しいワゴンだが、ここを改善すれば雰囲気面でのランクが上がる。

コーヒーに入れるクリームは個食ポーションだったが、ミルクティーのミルクはミルクピッチャーから自分で好きなだけ入れてくださいと。(ちょっと紅茶の量が多すぎで、ミルクたっぷりを好む方には厳しい感じだったが・・)
どちらにも、欧州標準の小菓子(チョコ)付だ。

食後酒

これでおしまいと思っていたら、食後酒を配りに来た。
小瓶に入った3種類で、リキュール類とウイスキーだった気がする。
ここを、食後のドリンクと共にワゴンサービスで種類を増やして提案するように改めれば、さらに良くなるだろうに。
私がビジネスクラス機内食の上位にランクしている航空会社は、こういった部分の選択肢が多い点なども評価しているのだ。

以上で、洋食側をベースとした最初の食事の紹介はおしまい。
家内が頼んだ和食側は、「懐石辻留」とANAのコラボレーションメニューとのこと。
アミューズとデザート以下は洋食と同じなので省略している。

前菜・お造り・小鉢
前菜・お造り・小鉢

こちらはトレーに乗せて、前菜とお造り、小鉢がまとめて出てきた。
トレーの大きさに対して皿が小さいので、ちょっとさびしい印象も。
写真は、私が手を横に伸ばしながら撮っているので、ブレや角度がおかしい点はご容赦を。

前菜・小鉢
前菜:合鴨ロース 海老 鮎風干し 甘鯛 鱧板蒲鉾

合鴨が不味いと私によこしてきたが、確かに老舗(?)料理とは思えない出来だ。

鰈 小鯛笹漬け
お造り:鰈 小鯛笹漬け

プラパックに入った刺身醤油が付いていたが、これを開ける皿が無い。
なるほど、こんな点は手抜きANAらしい部分だ。
醤油皿を乗せれば、それだけスカスカのトレーのスペースを埋めることができるのに・・

じゃこ 胡瓜もみ
小鉢:じゃこ 胡瓜もみ
じゃこと胡瓜もみに、涼やかな柑橘酢をあわせました。
じゃこは軽く干したものを選りすぐるなど、シンプルがゆえにこだわった一品です。


煽り文句が付いていたので、ちょっと横からつまんでみたが、ちっとも拘りは見えなかった。

主菜・御飯
主菜:鱸塩焼き
御飯:紫蘇御飯・味噌汁・香の物

こちらもトレーの大きさに対して皿数が少なくさびしい印象。
ご飯とみそ汁のふたを外しても、トレーには余裕でゆとりがある。
和食の構成を考えれば仕方ないのだろうが、何か良い案はないのだろうか?


鱸塩焼き
 鱸の味わいをそのままに活かして、ふっくらと塩焼きにしました。
 食材一つひとつ丁寧に仕上げた、野菜の炊き合わせとともに。


家内が思わず美味しいと叫んだスズキ。一口だけおすそ分け。
フレンチのメインでもよく(安直に)使われる魚だが、あの埼玉フレンチでは美味しくないスズキを、ここまで美味しく仕上げられるのかと感動ものだった。

香の物
香の物

紫蘇御飯 味噌汁
紫蘇御飯・味噌汁

*****

次は中間食である「軽めのお食事」の中から、食べたものを紹介しよう。

まずは、いつものバニラアイスクリームなので、写真は省略。
ハーゲンダッツのバニラだ。(選択肢は無い点が、ANAらしい)

ANAと言えば、カチカチに凍っていてしばらく放置して溶かさないと食べることができないアイスクリームを出してくるのが定番だった。(JALは、ちゃんと食べれる状態のハーゲンダッツを出してくる)
前回搭乗時は改善姿勢を見せたのだが、溶かし方が悪かったので、やっと真っ当なハーゲンダッツを出してきた。

ここまでの機内食の変化を見ると、食に無頓着な機内食担当の最高責任者が更迭されたのだろうかと思いたくなる。やっとローテーション人事から適材適所の配置が出来るようになったのであれば、将来も期待できる。
どう考えても相応しくなかった5スター獲得(☞ 2013年SkyTrax社で5スターを獲得したANA(全日空)を検証する)が、逆に良い方向への変化をもたらしたようだ。

和風カレー丼
和風カレー丼
鰹と昆布の出汁と醤油の香り。ほんのり和む懐かしい味わいのカレー丼です。


未食だったものは、このカレーだけだったはずと、頼んでみた。
トッピングに厚切り肉のスライス(豚の角煮を切った感じ)があったので、その手の肉が入っていると思ったら、スライス肉が隠れていた。なんだか牛丼屋の牛カレーみたいだ。

和風とのことで最初から期待していなかったが、やはりコクの足りないカレーで美味しくない。
トッピングの厚切り肉は別加熱なのか、温まっていなかった点でも問題ありだ。
まあ、軽いお食事の炭水化物系は、基本冷食かフリーズドライを戻したようなものだから、期待する方が悪いのだが。

ANAオリジナルスープ 一風堂ラーメン 空の上のトンコツ「そらとん」
ANAオリジナルスープ
一風堂ラーメン 空の上のトンコツ「そらとん」

スープはプレミアムエコノミーでもいただけるが、それとは違うものだとか。
今日はブイヤベースとのことで頼んでみたが、印象としては同じ水準。
具材はフリーズドライ、出汁はそこそこ出ているもののブイヤベースを名乗るには旨味不足。

家内は、前回私が気に入った一風堂の豚骨ラーメン。
実は、近くにあることだけ確認したものの、実店舗に行くのを忘れていた。
夏場に熱いラーメンを食べる気はないので寒くなってから行こうと思うが、また忘れてしまいそう・・

*****

最後は、ラストオーダー前の和食か洋食のセットメニューの紹介。
まずは前提として、メニューに記されている以下の文言を転記しておこう。

・軽食や和食・洋食のセットメニューは、着陸の約1時間前までお好きな時にお召し上がりいただけます。
・お食事サービス終了前には、客室乗務員がご案内させていただきます。

ここで問題になったのは、到着2時間28分前(モニターのスカイマップで確認)にラストオーダーを取りにきたことだ。
前記のように約1時間前までと記されているのに、配膳は約2時間前の13:30と言ってきたので突っ込んでみたら、お決まりの「着陸準備のため」だと。

さらにおかしいではないかと言うと、1時間半前の14:00に出すのではどうかと打診してきた。
メニュー上に「1時間前」と記されているのに、1時間半前にする理由は何かと問いただしたのだが、ゆっくり召し上がっていただくためだとか苦し紛れの回答。若い担当者で上席者の指示によるものだろうから責めるのはかわいそうだったが、メニュー上に明記されていることを突発的な理由もなく変更するのは納得しがたい。

そもそも搭乗率5割未満で余裕で対応できるはずなのに、エコノミークラスみたいな運用に(補足:ANAではエコノミークラスのアジア路線を含む夜行便であっても2時間半前にたたき起こされる。この運用は、他社ではありえない!)、ここまでの好印象がひっくり返ってしまった。
ちなみに、機内の明かりを付けたのは到着予定の2時間40分前だ。ビジネスクラスでの点灯時間はエコノミーよりも遅かったはずだが・・

ここは、前から手抜き姿勢だけでなくホスピタリティ精神の無さが見え隠れしていたANAの悪さが、露骨に出てしまった。やっぱり、本質的には何も変わっていないんだと。
前に5スターは10年早いと書いたが、これでは前言撤回できないだろう。
出来ないなら最初から余裕を持った時間で記せば良いわけだし(他社ではできているが・・)、書かれていることが出来ない理由があるなら、客が納得できる説明は必須だ。着陸準備など、突発事項でもなんでもないので理由にはならない。

で、文句を言ったせいか、到着1時間10分前にも持ってくる気配がなく、こちらから呼び出して配膳してもらった。
私は洋食、家内は和食の選択だ。

洋食
洋食
爽やかなレモン風味のリゾットを、トマトカップに盛りつけました。

メインディッシュ
ブレッド:蒜山ジャージーバターとブラッドオレンジジャムとともに
フルーツ

2食目の水準はがた落ち。ここまで差が出るものだろうか?
まず、パンが昔ながらの不味いパン。製造元が違うはずだ。なぜ1食目の水準のパンを出さないのだろう?
こんな不味いパンでは、せっかくのブラッドオレンジのジャムを美味しくいただけないではないか。

フルーツは同じなので良い(良くない?)としても、メインがあまりにも悲惨だった。

レモンの香りがするリゾット
メインディッシュ;レモンの香りがするリゾット 小海老とアスパラガスを添えて

メニュー表記は後で確認したのだが、食べた印象はリゾットが入れられているトマトの酸味を感じてしまった。
そうか、レモンだったのか。でも、ぜんぜん美味しくない。レモンとトマトという組み合わせ、アリだろうか?

家内が頼んだ和食も、見るからに不味そうだ。

和食和食
氷温熟成したはまちを柔らかく煮付けました。野菜の炊き合わせとともに。


1食目が老舗店の監修だから差が出て当然だが、ANAの機内食部門の出来の悪さがはっきり裏付けられてしまっている。

はまち煮付け
主菜:はまち煮付け

家内の話では、魚はお題通り柔らかいものの味付けが不味いと。

口取り・小鉢
口取り・小鉢
はたはた南蛮漬け 厚焼き玉子 牛時雨煮 西瓜醤油漬け
揚げ味噌漬け 隠元胡麻和え 冬瓜鶏そぼろ餡


家内が食べきれなかった分を引き受けたが、エコノミークラス水準の料理だ。
特に、見たことのある料理があったので、ビジネスクラスを意識した作りになっていないという印象を受けた。

ということで、最後のサービス面での致命的な問題と、2食目の水準が平均レベル未満だったことから、★4つが妥当という判定だ。
最初の食事だけが良くなっても、サービス面での基本が出来ていなければ★5つは無理だろうし、個人差が出る項目とはいえ、会社としての教育体制(教育者の資質に問題ありと見ているが・・)をJALのように解体&再構築しないとダメな気がする。

それでも、私の航空会社別ビジネスクラス機内食ランキングでは、スカンジナビア航空を抜いて第7位に復活ランクイン。少しは良くなっているという点を評価した。
でも、11月に搭乗予定のスイス航空が上位に入る可能性が高いので、そうなれば再び圏外落ちになる可能性が高いと思う。

※メニュー:和食洋食軽めのお食事2食目(セットメニュー)

※空港からレンタカーで到着したロワール古城巡りの起点となるオルレアン[Orléans]のホテルから登録しました。
ビジネスクラス機内食 航空会社別レビュー&ランキング

テーマ : ビジネスクラス機内食
ジャンル : グルメ

« 次の記事     《 訪問国別レストラン一覧 》     前の記事 »
プロフィール

R923E

Author:R923E
海外旅行に目覚めて25年。
現在 62ヵ国を訪問
43ヵ国 をレンタカーで走り、
米加豪仏伊独西全州走破
価格は常に税サ込で表記。

プロフィール詳細
RSS RSS

今後の旅行計画
11月:北西部/フランス
11月:フーコック島/ベトナム
12月:Stuttgart,他/ドイツ
年越:ペナン,他/マレーシア
1月:レイキャビク/アイスランド
2月:メキシコ
3月:Sevilla,Málaga/スペイン
3月:台湾㉙、ベトナム
4月:マルタ②、イタリア
5月:ポーランド
6月:クロアチア②,スロベニア
7月:イタリア⑰、スイス
丸数字:累計訪問回数

国内の食べ歩きはこちら
カテゴリ
最新記事一覧
アイルランドの古城ホテル:カブラ城 [Cabra Castle] 2017/10/19
ビジネスクラス機内食/英国航空[British Airways]:ロンドン(LHR)⇒ダブリン(DUB) 2017/10/16
イギリス/レディング [Reading]: Riverside@クラウンプラザ 2017/10/15
イギリス/アシュフォード [Ashford]: Holiday Inn Ashford - North A20 2017/10/13
イギリス/Bodiam Castle: Wharf Tea Room@ボディアム城 2017/10/11
イギリス/クローリー [Crawley]: The Master Fryer 2017/10/08
イギリス/サウサンプトン [Southampton]: Holiday Inn Southampton 2017/10/06
イギリス/エクセター [Exeter]: Bill's (Exeter店) 2017/10/04
イギリス/Berry Pomeroy Castle: The Castle Café@ベリーポメロイ城 2017/10/03
イギリス/ティンタジェル [Tintagel]: King Arthur's Cafe 2017/10/02
フィリピン/セブ: Café Laguna (SM City Cebu店) 2017/10/01
フィリピン/セブ: Hukad (Ayala Center Cebu店) 2017/09/30
フィリピン/セブ: Mang Inasal (Parkmall店) 2017/09/29
フィリピン/セブ: Cebu's Original Lechon Belly (Parkmall店) 2017/09/28
フィリピン/セブ: Chika-an Sa Cebu (Parkmall店) 2017/09/27
フィリピン/セブ: The Mango Farm (Cebu J Centre Mall店) 2017/09/27
フィリピン/セブ: Tsiboom Native Restaurant (J Centre Mall店) 2017/09/26
ミニ情報:リガ空港~市街地の便利で安い路線バス移動方法詳細とリトアニア行きバス情報 2017/09/25
ビジネスクラス機内食/LOTポーランド航空: ワルシャワ(WAW)⇒成田(NRT) 2017/09/24
ポーランド/ワルシャワ [Warszawa]: Winosfera (Chłodna 31) 2017/09/23
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
旅行
60位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
海外旅行
20位
アクセスランキングを見る>>