フランス/ペルピニャン[Perpignan]:La Rencontre
訪問:2016/5/6 19:40(☞ ミシュラングリーンガイドの紹介ページ)
評価点:総合★★★★☆、味★★★★☆、サービス★★★★☆、雰囲気★★★★☆、CP★★★☆☆
アンドラからフランスに戻り、地図上で気になっていたスペインの飛び地である リビア[Llívia] に立ち寄り。

▲今日のルート(by Geo Tracker) ↑ クリックで大きな画像が開きます ↑
スペイン領を出て、今日の目的地であるペルピニャンに向かって車を走らせると、踏切に続いて駅舎を発見。第三軌条形式のトラン・ジョーヌ[Le Train Jaune]と呼ばれる路線だった。
この路線に沿ってペルピニャンに向かう国道も併走しているが、途中の城壁で囲まれた街モンルイ[Mont-Louis]や、城跡など盛りだくさんの見所があって、非常に楽しめるルートだ。
ホテルに着いてから、フランス最後の晩餐に狙っていたミシュラン一つ星店の予約をフロントでお願いしたら、週末まで休業中とのことでがっかり。仕方ないので、グリーンガイド掲載の予備の2軒のうちモダンフレンチに分類されていた店を選んでみた。
内容が見えなかったのが不安だったが、クリエイティブに分類されている店よりは外す可能性が少ない、いわゆる現代フレンチ(ライトフレンチ)の店だ。


ホール担当は2名の男性。多少英語が通じるのは1名だけで、フランス語メニューがある程度読めないと厳しい店だった。といっても、アラカルトで頼まなければ完全固定メニューなので、何でもOKというスタンスなら恐れることはない。
42ユーロの3皿コースは完全固定メニューで魅力が無く、アラカルトは良いお値段。
もうひとつのコースは、Menu Figure libre と題したおまかせコースで、4皿コースが45ユーロ、6皿コースが55ユーロ。
悩んでいると、おまかせコースがお勧めとの話。4皿コースとの違いは、肉料理とチーズが加わるとのことで、現代フレンチならポーション少な目だろうし、マヨルカ島の1つ星店(☞ Simply Fosh)で失敗した教訓を生かそうと6皿コースをお願いしてみた。

まずは、アミューズ。
パイ仕立てのスナックが、試験管のような管とケースに入って出てきた。


パンは2種類。さすがフランスのパンで不味くは無い。(もっと美味しい店は多いという意味)

1皿目は、サーモンのタルタルを酸味のあるクリームスープに浸したもの。

と思っていたら、ソースに酸味が有るのではなく、生のたたいたサーモンの上にビネガーをたらしてあった。
現代フレンチというよりは、クリエイティブな料理だと思うが、好みではないものの味はしっかり決めてある。

2皿目は、サバを焼いたものが出てきた。
和食風かと思っていただくと、焼き鯖では使わないような脂の乗った小型の鯖で、和食とは違って皮目が生の状態。

青魚アレルギーがあるので恐る恐るいただいたが、これは美味しい魚だった。
わずかに使われているソースも、なんとなく醤油風味を感じるものの、まったく和食感が無い。
ここのシェフ、単なる創作料理だけでなく、しっかりした基礎を持った出来るシェフだと感じたものだ。
それに、食材にかなり拘りが見えたので、この後の皿に期待が膨らんだのは当然。

3皿目は、クリームリゾットの上に、小型のタラのソテーを乗せたもの。
こちらの火の通し方も絶妙で、魚料理を頼むと焼きすぎのものが出てくることが多いフレンチでは異色。
魚体の質も優れもので、食感といい程よい脂の乗り方といい、とかく大味なタラとは違った。
ソースは、先ほどと同じ傾向が出ているものの、しっかり出汁を取って作られたもので美味しい。これぞフレンチだ。
地中海沿いの街ということでリゾットが出てきてしまうのは仕方ないが、米の具合は上々。
リゾットにチーズを使っていないのは、ソースと合わせることで美味しさがアップするからだろう。

4皿目は肉料理。
家内が羊はダメなので、アラカルト側に載っていた羊は避けてとお願いしたからか、アラカルトの肉料理のもう一方にあった鳩が出てきた。

魚料理と同様にしっかり焼かずに出てきたので、血の味のするジビエ料理がやや苦手な家内には厳しかったようだ。
私としても、せっかくのジビエ(?)をレアで出されてしまうと味がぼけてしまうので、ここはもう少し熱を通して肉のうま味を表に出してほしかった。
ソースは、アーティチョークのピュレが邪魔をしてしまった感じだが、これは個人の好みの範疇だろう。

5皿目はチーズ。
右はサヴォア地方のチーズと言っていたが、バドワの代わりにイタリアの炭酸水を出してきた店なので、やっぱり地域愛は無いみたい。チーズのお供がリンゴのピュレ(粗挽き感が強いもの)で、ちょっと味が薄すぎて過ぎて合わない感じ。
中央は癖の少ないブリーチーズの類だろう。
こちらは美味しかったものの、フランス語での説明だったので聞き取れなかった。

6皿目はデザート。
イチゴ尽くしという感じの皿が出てきた。
細長いものは、バターをたっぷり使ったクッキーサブレ。
ここでもイチゴの質の高さが光っていた。ジェラートはしっかりイチゴの味がするし、イチゴ本体も甘酸っぱいベストな状態。このシーズンに、これだけ味の濃いイチゴにはなかなか出会えないだろう。


ということで、お会計。
水代はやはりフランスらしく高めだが、良い食材を腕のあるシェフが調理しているので納得だ。
結局、今回の11泊13日の旅行で、最高のレストランだった。(今回のレストランは、外れが多すぎたのも事実)
※メニュー:アラカルト、Menu Momento、おまかせ、ランチ、週末Menu
【店舗詳細情報】
店名:La Rencontre
電話:04 68 34 42 73
営業:12:00~14:00、19:30~21:30
住所:16 rue des Cardeurs - 66000 Perpignan
GPS:42.699863, 2.895562 (☞ Bing Map)
☞ フランスのレストランレビュー&ランキング一覧
【リビア [Llívia](スペインの飛び地) の風景】
☞ 街の掲示地図、公式サイト、wiki、欧州の小国家と飛び地




【ル・トラン・ジョーヌ [Le Train Jaune/Ligne de Cerdagne] の風景】
☞ 路線図、時刻表、Mont-Louis駅での運賃表(結構高い)
☞ 仏語wiki(Ligne de Cerdagne)、Tourisme Pyrénées-Orientales(PDF版の時刻表と資料入手先)

リビア[Llívia]の街を出てすぐ、線路と駅舎を発見して寄ってみたら、珍しい第三軌条方式の鉄道だった。
この日の目的地であるペルピニャンまでの道路と並行して走っているので、あちこちで見物。
運良く橋梁を渡る列車をデジカメビデオで撮ることが出来たのが、上の映像写真。
驚いたのは、れっきとしたフランス国鉄(SNCF)のローカル普通列車(ter)だったのだ。
ペルピニャンとトゥールーズを結ぶ路線の山岳地帯区間を走っている。




▲Saillagouse駅で第三軌条方式の鉄道であることを認識。転車台まであった。


▲Mont-Louis La-Cabanasse駅には、SNCFとterのロゴが掲げられている


▲道路だとつづら折りの急勾配の山の中を


▲立派な橋梁やトンネルを通って比較的まっすぐ走る 右:起点のVillefranche-Vernet-les-Bains駅



▲Villefranche-Vernet-les-Bains駅構内に停車中のLe Train Jauneの車両
【モンルイ(城砦) [(Citadelle de) Mont-Louis] の風景】
☞ 街の掲示地図、街の立体模型案内、公式サイト、仏語wiki
道沿いに大きな城壁に囲まれた街を見つけて寄ってみた。トラン・ジョーヌ[Le Train Jaune]のちょうど中間点付近にある。






☞ 城砦案内図、歩行者への警告文、訓練内容紹介、城砦ツアー案内(月曜~土曜の11:30と14:00;€5.50)
街の奥にある城砦は、現役のフランス軍施設のようで、脅しめいた警告文があちこちにあってビビった。


▲左:ビジタールートの道しるべ 右:ここから入るなの立て札


▲街側は裏門になる。(表門側にも行ってみたけど、立派かつ厳重な門があった)
評価点:総合★★★★☆、味★★★★☆、サービス★★★★☆、雰囲気★★★★☆、CP★★★☆☆
アンドラからフランスに戻り、地図上で気になっていたスペインの飛び地である リビア[Llívia] に立ち寄り。

▲今日のルート(by Geo Tracker) ↑ クリックで大きな画像が開きます ↑
スペイン領を出て、今日の目的地であるペルピニャンに向かって車を走らせると、踏切に続いて駅舎を発見。第三軌条形式のトラン・ジョーヌ[Le Train Jaune]と呼ばれる路線だった。
この路線に沿ってペルピニャンに向かう国道も併走しているが、途中の城壁で囲まれた街モンルイ[Mont-Louis]や、城跡など盛りだくさんの見所があって、非常に楽しめるルートだ。
ホテルに着いてから、フランス最後の晩餐に狙っていたミシュラン一つ星店の予約をフロントでお願いしたら、週末まで休業中とのことでがっかり。仕方ないので、グリーンガイド掲載の予備の2軒のうちモダンフレンチに分類されていた店を選んでみた。
内容が見えなかったのが不安だったが、クリエイティブに分類されている店よりは外す可能性が少ない、いわゆる現代フレンチ(ライトフレンチ)の店だ。


ホール担当は2名の男性。多少英語が通じるのは1名だけで、フランス語メニューがある程度読めないと厳しい店だった。といっても、アラカルトで頼まなければ完全固定メニューなので、何でもOKというスタンスなら恐れることはない。
42ユーロの3皿コースは完全固定メニューで魅力が無く、アラカルトは良いお値段。
もうひとつのコースは、Menu Figure libre と題したおまかせコースで、4皿コースが45ユーロ、6皿コースが55ユーロ。
悩んでいると、おまかせコースがお勧めとの話。4皿コースとの違いは、肉料理とチーズが加わるとのことで、現代フレンチならポーション少な目だろうし、マヨルカ島の1つ星店(☞ Simply Fosh)で失敗した教訓を生かそうと6皿コースをお願いしてみた。

まずは、アミューズ。
パイ仕立てのスナックが、試験管のような管とケースに入って出てきた。


パンは2種類。さすがフランスのパンで不味くは無い。(もっと美味しい店は多いという意味)

1皿目は、サーモンのタルタルを酸味のあるクリームスープに浸したもの。

と思っていたら、ソースに酸味が有るのではなく、生のたたいたサーモンの上にビネガーをたらしてあった。
現代フレンチというよりは、クリエイティブな料理だと思うが、好みではないものの味はしっかり決めてある。

2皿目は、サバを焼いたものが出てきた。
和食風かと思っていただくと、焼き鯖では使わないような脂の乗った小型の鯖で、和食とは違って皮目が生の状態。

青魚アレルギーがあるので恐る恐るいただいたが、これは美味しい魚だった。
わずかに使われているソースも、なんとなく醤油風味を感じるものの、まったく和食感が無い。
ここのシェフ、単なる創作料理だけでなく、しっかりした基礎を持った出来るシェフだと感じたものだ。
それに、食材にかなり拘りが見えたので、この後の皿に期待が膨らんだのは当然。

3皿目は、クリームリゾットの上に、小型のタラのソテーを乗せたもの。
こちらの火の通し方も絶妙で、魚料理を頼むと焼きすぎのものが出てくることが多いフレンチでは異色。
魚体の質も優れもので、食感といい程よい脂の乗り方といい、とかく大味なタラとは違った。
ソースは、先ほどと同じ傾向が出ているものの、しっかり出汁を取って作られたもので美味しい。これぞフレンチだ。
地中海沿いの街ということでリゾットが出てきてしまうのは仕方ないが、米の具合は上々。
リゾットにチーズを使っていないのは、ソースと合わせることで美味しさがアップするからだろう。

4皿目は肉料理。
家内が羊はダメなので、アラカルト側に載っていた羊は避けてとお願いしたからか、アラカルトの肉料理のもう一方にあった鳩が出てきた。

魚料理と同様にしっかり焼かずに出てきたので、血の味のするジビエ料理がやや苦手な家内には厳しかったようだ。
私としても、せっかくのジビエ(?)をレアで出されてしまうと味がぼけてしまうので、ここはもう少し熱を通して肉のうま味を表に出してほしかった。
ソースは、アーティチョークのピュレが邪魔をしてしまった感じだが、これは個人の好みの範疇だろう。

5皿目はチーズ。
右はサヴォア地方のチーズと言っていたが、バドワの代わりにイタリアの炭酸水を出してきた店なので、やっぱり地域愛は無いみたい。チーズのお供がリンゴのピュレ(粗挽き感が強いもの)で、ちょっと味が薄すぎて過ぎて合わない感じ。
中央は癖の少ないブリーチーズの類だろう。
こちらは美味しかったものの、フランス語での説明だったので聞き取れなかった。

6皿目はデザート。
イチゴ尽くしという感じの皿が出てきた。
細長いものは、バターをたっぷり使ったクッキーサブレ。
ここでもイチゴの質の高さが光っていた。ジェラートはしっかりイチゴの味がするし、イチゴ本体も甘酸っぱいベストな状態。このシーズンに、これだけ味の濃いイチゴにはなかなか出会えないだろう。


ということで、お会計。
水代はやはりフランスらしく高めだが、良い食材を腕のあるシェフが調理しているので納得だ。
結局、今回の11泊13日の旅行で、最高のレストランだった。(今回のレストランは、外れが多すぎたのも事実)
※メニュー:アラカルト、Menu Momento、おまかせ、ランチ、週末Menu
【店舗詳細情報】
店名:La Rencontre
電話:04 68 34 42 73
営業:12:00~14:00、19:30~21:30
住所:16 rue des Cardeurs - 66000 Perpignan
GPS:42.699863, 2.895562 (☞ Bing Map)
☞ フランスのレストランレビュー&ランキング一覧
【リビア [Llívia](スペインの飛び地) の風景】
☞ 街の掲示地図、公式サイト、wiki、欧州の小国家と飛び地




【ル・トラン・ジョーヌ [Le Train Jaune/Ligne de Cerdagne] の風景】
☞ 路線図、時刻表、Mont-Louis駅での運賃表(結構高い)
☞ 仏語wiki(Ligne de Cerdagne)、Tourisme Pyrénées-Orientales(PDF版の時刻表と資料入手先)

リビア[Llívia]の街を出てすぐ、線路と駅舎を発見して寄ってみたら、珍しい第三軌条方式の鉄道だった。
この日の目的地であるペルピニャンまでの道路と並行して走っているので、あちこちで見物。
運良く橋梁を渡る列車をデジカメビデオで撮ることが出来たのが、上の映像写真。
驚いたのは、れっきとしたフランス国鉄(SNCF)のローカル普通列車(ter)だったのだ。
ペルピニャンとトゥールーズを結ぶ路線の山岳地帯区間を走っている。




▲Saillagouse駅で第三軌条方式の鉄道であることを認識。転車台まであった。


▲Mont-Louis La-Cabanasse駅には、SNCFとterのロゴが掲げられている


▲道路だとつづら折りの急勾配の山の中を


▲立派な橋梁やトンネルを通って比較的まっすぐ走る 右:起点のVillefranche-Vernet-les-Bains駅



▲Villefranche-Vernet-les-Bains駅構内に停車中のLe Train Jauneの車両
【モンルイ(城砦) [(Citadelle de) Mont-Louis] の風景】
☞ 街の掲示地図、街の立体模型案内、公式サイト、仏語wiki
道沿いに大きな城壁に囲まれた街を見つけて寄ってみた。トラン・ジョーヌ[Le Train Jaune]のちょうど中間点付近にある。






☞ 城砦案内図、歩行者への警告文、訓練内容紹介、城砦ツアー案内(月曜~土曜の11:30と14:00;€5.50)
街の奥にある城砦は、現役のフランス軍施設のようで、脅しめいた警告文があちこちにあってビビった。


▲左:ビジタールートの道しるべ 右:ここから入るなの立て札


▲街側は裏門になる。(表門側にも行ってみたけど、立派かつ厳重な門があった)
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