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ミニ情報:ハンガリーのパプリカ粉8種類を比較してみた(自宅土産の紹介)

当ブログでお土産の紹介をした事は、レストラン記事の後ろに追加する形で過去2~3回しか無いはずだが、ハンガリー名物のグヤーシュをはじめ、本当に色々な料理にパプリカが使われている事を実感し、2か所のスーパーで5社8種類ものパプリカ粉を自宅用に買ってしまった。(総額2468Ft≒1150円)
せっかくなので、ここに味比べ記事を紹介したいと思う。(全種試すのに1カ月半もかかってしまった)

どこの店でもブランドごとに「ÉDESNEMES」と「CSEMEGE」の2種類のパプリカ粉を置いていたので、両方を購入した3ブランドとその他2品目を、グヤーシュにした場合と、白金のパプリカドットフ(Paprika.hu)で言う「ハンガリー風ライス」(単に御飯にパプリカ粉を掛けただけのものなので、以下「パプリカ御飯」と記す)にして比較してみた。
グヤーシュは、現地で購入したマギーのグヤーシュの素を使っている。

← 左:399Ft≒185円/75g(単価:532Ft/100g)
← 右:429Ft≒200円/75g(単価:572Ft/100g)

まずは、ブダペストの南150Kmに位置するカロチャ(Kalocsa)にある会社の製品だ。
あちこちにあるミニスーパー「SPAR」で買ったものだが、これ以外はすべて「TESCO」で調達している。

「SPAR」で取り扱っていることから旅行者でも簡単に入手できるブランドになるが、これがなかなかの曲者だった。


▲こんな感じで瓶に入れ替えたラベルと共に撮影した。(以下の写真ではラベル部分はカットした)

「ÉDESNEMES」の方は粒子が粗い感じで舌触りに残る印象。煮込み料理には向かないと思う。
反面、「CSEMEGE」は粒子が細かいのか、見事にスープに溶け込んだ。味わいもまろやかな印象で、煮物に入れるなら「CSEMEGE」の方が良いという印象だ。


▲ CSEMEGE


▲ ÉDESNEMES

実は、最初にグヤーシュを8種類作って食べ比べたのだが、同時に8種類作って比較すればそれなりに差が分かったのだろうが、結果的には差が出たと感じられたのは、今回の「ÉDESNEMES」の舌触りと、後で出てくるピリ辛タイプの味だけだったのだ。

そこで、グヤーシュでの比較を終えてから、急遽パプリカ御飯での比較もやってみることにした。
同じタイミングで同じブランドの2種類を同時に比較するというアプローチで食べ比べてみたが、他のブランドとの比較は出来ないものの、同じブランド間でも明確な違いが出たり出なかったり。

このブランドでは、やはり「ÉDESNEMES」の方は舌触りが悪いものの、味わい的には「CSEMEGE」の方が苦味のある主張が多少強い印象。ただ、パプリカ御飯に塩を加えていただいても、美味しいものではない。



ということで、パプリカ御飯の比較で残った分に、11月にフランスで買ってきたエシレバターを加えて「パプリカバター御飯」にしての食べ比べもやってみた。(すべて、上の写真のように赤いごはんになる)

おもしろい事に、この段階で差が出たブランドもあれば、逆に「パプリカ御飯」ほどの差が見いだされなかった事もあったので、ハンガリーのパプリカ粉の奥の深いところも知ることが出来た。つまり、何らかの主張があったパプリカ粉は意識して購入する必要があるが、それ以外はどれも同じようなものという解釈が成り立つと思う。

少なくとも、このブランドに関しては「ÉDESNEMES」側に良い面が見えてこなかったので、少し高いが「CSEMEGE」を購入することをお勧めしたい。



← 左:379Ft≒175円/100g
← 右:399Ft≒185円/100g

次は、ブダペスト16区のすぐお隣り、Kistarcsa という街にある会社の製品。
今回購入したハンガリー産のパプリカ粉の中では最も安価で、お味の方もダメだろうという予想だった。

しかしながら「ÉDESNEMES」のざらつき感はなく、意外に良い感じだ。


▲左:CSEMEGE  右:ÉDESNEMES

袋の写真を見ると辛そうな唐辛子に見えるが、辛さはまったくなく、パプリカ独特の旨味だけだ。
とはいえ、グヤーシュでは両者の差が見いだせなかったので、パプリカ御飯で比較してみたが・・


▲ CSEMEGE


▲ ÉDESNEMES

どうしたものか、パプリカ御飯にしてみても、パプリカバターライスにしてみても、その差は僅か。
微妙に CSEMEGE側に酸味を感じたが、誤差の範囲だった。
このブランドを使い分けている方は、いったい何を基準にしているのだろう?

ある意味オーソドックスなパプリカ粉なので、土産には良いブランドと言えるかもしれない。



左:135Ft≒60円/50g(単価:270Ft/100g)→
右:219Ft≒100円/50g(単価:438Ft/100g)→

こちらはブダペストの南東200Km、ルーマニア国境に近い「ベーケーシュチャバ(Békéscsaba)」にある会社の製造。

「ÉDESNEMES」の単価が極端に安いが、特売価格。「CSEMEGE」で比較すれば上のパプリカと同水準になるが、パッケージが小さいので実際の単価は、上のものよりも少し安いことになる。


▲左:CSEMEGE  右:ÉDESNEMES

これは、味わい的に違いが良く出ていた。
まずはグヤーシュでの感想だが、「CSEMEGE」は甘みのあるまろやかな味わいで、ざらつき感も無かったが、「ÉDESNEMES」は苦味を感じるものでざらつき感も多少ある。
特に味わいという意味では、「CSEMEGE」に軍配が上がった。

ちなみに、粉を直接舐めた感じではそれほど差を感じなかったので、意外な結果だった。
見た目では、「ÉDESNEMES」は少ししっとりした感じで色も濃いが、「CSEMEGE」はサラサラで色も少し薄い感じ。


▲ CSEMEGE


▲ ÉDESNEMES

さらに驚きだったのが、パプリカ御飯での味わい。
直接粉を舐めた際の ÉDESNEMES側の苦味が、パプリカ御飯では酸味に変わってしまったのだ。
特にパプリカバターライスでいただいた際には、その酸味がさらに強調されてまったく違った味わいになった。

このブランドの粉に関しては、他のブランドと違って料理に独自の味を出してくれることになるだろう。特に、ÉDESNEMESに関しては面白い使い方が出来そうな気がした。
個人的には一番気に入ったブランドとなったが、なぜか量目が少ないパックを買っていたのはショックだ。



← 259Ft≒120円/50g(単価:518Ft/100g)

次は、ちょっと表記が違ったものをチョイス。「Csípős」という接頭語が付いている「CSEMEGE」だ。
「Csípős」は辛いという意味なので、辛口の「CSEMEGE」という意味になる。舐めてみると、確かに辛い。

製造はブダペストの南200Kmにあるセルビア国境に隣接するセゲド(Szeged)という街にある会社。
グラム単価が一番高いのは小袋だからかもしれないが、袋に開閉自由のチャックが付いているので高級ブランドなのかも?

ここまで試した3ブランド6品目は、まったく辛くなかったが、こちらは当然ながら辛いグヤーシュとなった。
分量は300ccの水に対して小さじ大盛り2杯で比較していたが、一味唐辛子ほどではないものの入れすぎた感じ。どちらかというと、パプリカ粉ではなくチリパウダーという感じだ。
当然用途は限られてくると思うが、スパイシーな料理には良いかと思うものの、グヤーシュには向かないと思う。


                          249Ft≒115円/100g →

パプリカ御飯の比較は後回しにして、グヤーシュ比較の最後は「TESCO」のオリジナルブランド。
もちろん他の半額程度と一番安いが、ハンガリー産のものではないと思う。(他のものはハンガリー産であることが明記されている)

ここまで同じ条件でグヤーシュを作って食べているが、まったく別物と考えてよいだろう。
日本のスーパーのプライベートブランドと同様に、安かろう悪かろうだ。
味にこだわりの無い向きが購入するものと考えたい。

ところで、4年前にスペインでも缶入りのパプリカ粉(Ducros Pimentón dulce)を買っている。賞味期限がとっくに過ぎているのだが、缶入りということでまだ捨てずに温存していた。

これを使って同じようにグヤーシュを作ってみたが、これまたまったく違う味になった。やはり、グヤーシュにはハンガリー産のパプリカ「CSEMEGE」で作らなければ美味しくないみたいだ。


▲左:Csípős CSEMEGE  中央:スペイン産  右:TESCOの安物

もちろん最後の3品目も、パプリカ御飯で比較してみた。
御飯が炊き立てではないので、その分の差異が出てしまっているかもしれないが、最初の3ブランドと異なり、どれも特徴のあるお味だ。見た目もまったく違うという点でも面白い。


▲ Csípős CSEMEGE

まずは、ハンガリー産の辛いパプリカ粉。
やはり、パプリカの味わいよりも先に唐辛子的な辛さが来てしまい、大辛が苦手な私には評価不能。


▲ TESCOのプライベートブランド品

次は、非ハンガリー産と思われる TESCOのプライベートブランド品。
期待通り(?)、見事にハンガリー産のパプリカ粉とはまったく異なる味になってしまった。
味になったというよりは、味が無いというのが正解かもしれない。何の粉なんだろうといった感じだ。

それに、ざらついた食感もすこぶる悪い。これは買ってはいけない商品だ。日本でもプライベートブランドのほとんどが、原価の安い得体の知れない材料(安さを求めるので、調達先が都度変わるという意味)と、技術の裏付けのない製法で作っているのだから、当たり前の結果だ。


▲スペイン産のパプリカ粉

最後はスペイン産。これだけは、粉から焼け焦げたような臭いがしてきた。
缶入りとはいえ、製造から4年以上経過しているので、それが影響しているのかもしれないが、来年2月にスペインに行った際に買ってこようと思っているので、それで再確認したい。

で、これまたハンガリー産とは違って、パプリカとは違った変な味がする。(賞味期限大幅超過の問題かも?)
ハンガリー産のものは赤い色素が米に広がっていく感じになるが、こちらは色の広がりも見られない。ハンガリー産ではケチャップライスもどきが作れるが、こちらでは色が出にくいので厳しそうだ。

ということで、かなり労力をかけた割には内容の無いレポートになってしまったが、最後に要点をまとめておきたいと思う。

●どのブランドでも「ÉDESNEMES」よりも「CSEMEGE」の方が5~10%ほど高いものの、安定して良い味を出していることから、買うなら「CSEMEGE」をお勧めしたい。

●あちこちで見られるスーパー「SPAR」に置いてあるカロチャ(Kalocsa)産のものは、あまりお勧めできない。

●ブランドによってかなり特徴があるので、下手に外国人向けの土産物屋で買うと、思わぬ味に出くわす可能性が高いと思われる。(あるいは、Kistarcsa産のように無難な味なのかもしれないが、それなら最安値品と同じことになってしまい、つまらないと思う)

●ハンガリー産のものは、ケチャップライスのように赤く染まるので、糖分を控えたい方向けのチキンライスといった着色料的な使い方が出来ると思う。もちろん、色々なものを赤く染める効果(?)もあるので、取扱いにも気を付けたい。(台所のあちこち赤くしてしまい、家内に怒られてしまった)

●現地では500グラム入りとか普通に売っているほど大量に使うようなので、使うときは気前よく使いたい。
炒飯系なら1合に小さじ山盛り1杯ぐらい入れる感じだ。

初の試みとして気合を入れて作業にかかった当記事も、企画倒れで終わってしまったことから、今後は Google+ の投稿写真だけにしたいと思う。(とりあえず、11月のフランス旅行の土産写真を登録してみた)
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ジャンル : 旅行

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現在 61ヵ国を訪問
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8月:台北/台湾
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