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ポルトガル/リスボン:ポザーダ ドナ・マリア1世 (Pousada de Queluz-Lisboa, D.Maria I)

訪問2013/2/5~6 (Room Type: Suite、2名分朝食付 €124.20、Rate: Hot Deal
食事: 総合★★★☆☆、味★★☆☆☆、サービス★★★★☆、雰囲気★★★★★、CP★★★☆☆
宿泊: 総合4.0、予約個室4.5、建物全体4.0、サービス4.5、CP4.5
  (注:評価対象レストランは、宮殿本館側で別名で運営している「Restaurante Cozinha Velha」)

Pousada de Queluz-Lisboa, D.Maria I

【インデックス】
直営レストラン「Restaurante Cozinha Velha」のディナー
宿泊代に含まれる朝食の内容
泊まった部屋(Suite Room)とポザーダの内部写真
ポザーダの外観と周辺の風景

2013年ポザーダ巡りの1軒目は、別名「ポルトガルのベルサイユ」と言う(らしい)ポルトガル国王一族が住んでいたケルース宮殿の王室警備兵(近衛兵)の宿舎だった建物。宮殿本体は道路反対側にあるが、警備兵の宿舎と言えども近衛兵のものとなるとずいぶんと立派な建物になるようだ。

ポザーダの入口 ポザーダの名称表示

リスボンの空港から無料の高速1本で13Km、リスボンシントラを結ぶ鉄道駅(Queluz駅かMonte Abraão駅)からも徒歩圏(1.1Km、☞ ポザーダ提供の地図)なので、レンタカーでなくても使いやすい立地だ。

ひとつ前の記事で記した世界遺産の街であるシントラに行く際に、往路は街中を通るQueluz駅、復路は公園を横切るMonte Abraão駅を使ってみたが、日中は7~15分間隔での運行と時間を気にする必要もないので便利だ。シントラでなく、リスボン市街地に行く場合でも同じことが言える。

ウエルカムデザート

部屋に入ってしばらくすると、デザートを持ってきてくれた。ウエルカムドリンクなら分かるが、ウエルカムデザートというのは初めての体験。

他のポザーダでは無かったので、どういったケースで用意されるのか不明だが、ウエルカムフルーツというのは普通にあることから、その類と考えても良さそうだ。実際、どこのレストランでもフルーツメニューが必ずあったので、フルーツがメインで、お菓子がサブという位置づけのような気がする。
それにしても、キウイの贅沢なカットの仕方がなんとも。

断面写真

シナモンがかかっているものは、芋をつぶして栗粉を加えたような全面あんこといった感じの甘いもの。お茶がほしくなるが、お茶のセットは無い。ポルトガルでは(ヨーロッパ全般とも言えるが)お湯を沸かすポットが無いのが普通なので、せっかく珈琲や紅茶を持って行っても役に立たないのだ。(欧州でも世界的ホテルチェーンなら大抵ある)

ビスケットに挟んだものは普通のカスタードだったが、カスタードの水分をビスケット側に十分浸透させているので、ビスケットがふわふわ。
トッピングはその甘いカスタードにピスタチオ。
 

部屋からレストラン側を見下ろす
▲ポザーダ直営レストランは、道路向かいの宮殿本体右端にある。(入口は中央に見える像の裏側付近)

シントラの街を歩いて、ピリキータ(Piriquita)でお茶とシントラ名物のお菓子をいただいてから、明るいうちに戻ってきた。2月上旬だと日の入りは午後6時頃。(☞ The World Clockで調べられる)

日本人的には6時半には夕食と行きたいところだが、ポルトガルの夕食時間は遅く、ポザーダではどこでも午後7時半が営業開始時刻。そういった意味でも、カフェでお菓子をいただいておくのは正解だと思う。


▲明るいうちに撮影したレストランの入口ゲートとネームプレート

お目当ての直営レストランは、ポザーダの公式サイトに英語版の説明があった。

Set in the ancient kitchens of the Palace of Queluz and contributing to the splendour of the Pousada de Queluz - D. Maria I, the Cozinha Velha Restaurant offers delicious delicacies, according to the most genuine recipes of Portuguese traditional cuisine.
ケルース宮殿の歴史あるキッチンを使うことでポサーダの素晴らしさに貢献している「コズィナベーリャ レストラン」では、美味しい料理や、古くからのレシピによるポルトガルの伝統料理を提供しています。

ということで、最初のポザーダ直営レストランは、事前調査段階から最も期待していたのだ。


▲左:入口ゲートをくぐった所  右:ドアにポザーダのロゴとミシュランシール

通常はポザーダの建物内にある直営レストランだが、ここでは道路反対側の宮殿本体の厨房だった部分にあるという変わった形態を採用している。レストラン名が「Cozinha Velha」と違うので、気づかなければ単独レストランと認識されそうだが、入口にもメニューにもポザーダであるとの印がある。

そうそう、愛用しているミシュラン旅行ガイド(The Michelin Green Guide)のお墨付きである2013年版のシールが入口に貼られていた。

レストランの内部 レストランの内部

午後8時に予約して出かけたが、まだ客は誰も来ていなかった。
4年前に感動したエストレモス(Estremoz)の古城ポザーダ Rainha Santa Isabel のレストランと同様に豪華な雰囲気だ。

デザート群

中央の大きなテーブルには、デザート類が7~8種類きれいに並べられていた。
結果的に誰も来なかったので、我々のために用意されていたということを知った訳だが、€25.00(安い!)のコースを頼んでいれば、このデザートを食べることが出来たようだ。
アラカルトで頼んでしまい、デザートまで食べる余裕も無く、後で申し訳ない気持ちになってしまった。

テーブルセッティング メインはワゴンサービスで盛り付け

ホールスタッフ3名が、大きなレストランを(結果的に貸切った)我々2人のためにサービスしてくれるという、それこそ王家のディナーみたいになってしまったというわけだ。偶然とはいえ、こんな贅沢な雰囲気を味わえるのは冬のオフシーズンならではだろう。
それにしても、予約が1人でも入っていればフル装備で営業するというところが凄い。大赤字だろうなぁ・・



注文を終えるとパンが出てきた。テーブルには予めバター・オリーブの実・オリーブオイルがセットされていたので、当然コペルト(Couvert/€5.75)を取られると覚悟したが、コペルトに記載されていたアペタイザーが出てこなかったところを見ると、この場合は無料になるようだ。

いや、たぶん先方が €25.00 のコースを頼むと予想して事前にセットしていたものの、アラカルトで注文されてしまったことから請求できないと判断したのかもしれない。4年前もよく分からなかったポルトガルのコペルトの運用は、この後のポザーダでも色々なパターンで出てくるが、イタリアと違って明示的にコペルトを「注文」しないと請求されないケースが多いという気がしてきた。

Misto de Fumados, (Salmao, Bacalhau, Espadarte)
Misto de Fumados, (Salmao, Bacalhau, Espadarte) (€11.30)
Mixed Smoke Fish's (Salmon, Swordfish, Codfish)


アラカルトにした理由は、できるだけポルトガル的な食材、即ちタラとかタコとかイベリコ豚を使った料理をいただこうと考えたからだ。
で、家内が選んだ前菜は、鮭、タラ、メカジキの3種類の魚の燻製。しかし、出てきたのは2種類だけ。

まあ、スモークサーモンなんてどうでも良いが、とにかく塩辛くて、普段は水をほとんど飲まない家内が水を大量消費するほどだ。

Carpaccio de Polvo com Rucula e Lasca de Parmesao
Carpaccio de Polvo com Rucula e Lasca de Parmesao (€10.60)
Octopus Carpaccio with Roquette and Parmesan Cheese


ポルトガルといえば柔らかなタコという印象が強いことから、私はタコのカルパッチョを選んでみた。

タコのカルパッチョをアップで

出てきたのは、沖縄のミミガーをタコで作ったような、タコの乾物を超薄切りにして戻したようなものだった。(苦笑)
ところ変われば、随分とカルパッチョも変わってしまうものだ。
こちらも塩分多めだが、タラの燻製ほどではなかった。

Pasta de Bacalhau a Lafoes
Pasta de Bacalhau a Lafoes(€20.50)
Baked Codfish in Olive Oil Crumbed with Bread, fresh Mushrooms Onions and Potetoes


メインは、ポルトガルの代表的な食材であるバカリャウを選んでみた。スーパーや市場では、大きな魚を半身に開いて塩漬けし十分に干したものがずらりと並んでいる光景を目にすることが出来る。

席の横で皿に盛り付けてくれたが、ポルトガルで魚料理を頼むとこのパターンが多い気がする。

英語表記だと普通に生のタラを焼いたものが出ると思うだろうが、ポルトガル語表記側に「バカリャウ」とある通り、分厚い干しタラを戻したものを調理してあるという点では期待通り。
ただ、これも塩抜き不十分で塩辛い。土産に買って帰ったバカリャウの塩抜きを自宅でしてみたが、丸2日かかったことから、閑散期にアラカルトを注文するのはリスキーだということだ。注文後にあわてて茹でながら塩抜きしたのだろう。

付け合せのポテトやキノコには、最後にオリーブオイルを回しかけていることから、かなり油っぽい。
塩辛いうえに油っぽいとあって、残念ながら完食断念。

Lombinhos de Porco Preto Recheados com Farinheira
Lombinhos de Porco Preto Recheados com Farinheira, Mousse de Cenoura e Migas de Grelos (€18.35)
iberian Pork Loins Stuffed with Regional Sausage and Carrot Mousse, served with Mashed Turnip Sprouts


前回のポルトガル旅行で、スペイン特産だと思っていたイベリコ豚がポルトガルでも生産されていることを知ったことから、イベリコ豚料理も選んでみたのだが、肉質が硬いというよりも半端なく加熱しすぎて硬くなってしまったといった料理。

肉のアップ

イベリコ豚の周りには、バラ肉(ベーコンのように燻製したものではない)を巻いてあった。
ソースは典型的なグレイビーソースでまずまず。
全体の3割ほどの詰め物は普通に美味しかったものの、焼きすぎの肉が悪すぎた。

Mousse de Cenoura
人参ムースの断面

付け合せの右側にある人参ムースと表記されたものは、ムースというよりはプディングというほど固めに焼かれたもの。人参の味というよりも卵焼きの類に感じてしまった。

最初の写真にしか写っていないが、左側の緑色のマッシュポテトのようなものは、英語版だと蕪とモヤシになっているが、細かく切った青菜類に小麦粉を加えてマッシュポテト風に炒めた感じのもので、結構おいしい。
ポルトガル語表記の「Migas de Grelos」で画像検索すると、たくさん出てくる。

ということで、100名規模のレストランで貸切状態になるようなオフシーズンにアラカルトを頼むと、無理やり出して来るような料理になってしまうと解釈できた。
条件が悪いので料理人には可哀そうな気もするが、中途半端な料理を出すぐらいならプリフィックスのコースだけで営業するのも検討すべきではないかと思ってしまった。(つまり、客側はアラカルトを頼むべきではないという意味だ)

お会計水と食後のお茶を含んだ総額は画像の通り €67.60(実際はポザーダのメンバー登録して予約したので5%引き)。
もちろんチップは不要だ。感動するサービスを受けたり、特別な依頼をした場合でサービス料を別枠で徴収されていない場合は検討の余地はあるだろうが、通常時であれば日本と同様にチップを考える必要は無いと思う。

要は気持ちの問題で、ガイドブックに記されているように一律何%と払うものではない。食堂クラスの店でお釣りの端数部分を置いていくという光景は時々目にするが、少なくともユーロ圏ではチップの慣習は廃れつつあるというのが実感だ。
最近になってようやく一部地域のガイドブックにも一律何パーセントといった記述が減ってきたように思うが、フランスだけでなくユーロ圏の西欧全般で言えると思う。(北米は違って10%以上のチップが必須)

で、すべて23%の税金を含んだ料金で、格式高い高級レストランでも日本の普通のレストランよりもはるかに安く済んでしまうことから、オンシーズンであれば泊まらなくても食べに来る価値はあるように思える。
少なくともオフでも雰囲気だけに期待して来る価値はあるだろうし、グリーンガイドお墨付きの店であることから、オンシーズンであれば今回のような外れを掴むことは無いと思いたい。

※ディナーメニュー:料理一覧€25のコースワイン・ドリンクバーコーナー(ポザーダ側のみ)

【レストランの詳細情報】
名称:Restaurante Cozinha Velha
営業:12:30~15:00、19:30~22:30(年中無休)
電話:214 356 158
住所:Palácio Nacional de Queluz

大きな地図で見る
 

朝食会場 宿泊客が少ない時は個別対応

朝食は、ポザーダ側の1階ラウンジの奥にある部屋でいただく。
当然バイキング形式かと思いきや、オフシーズンで宿泊客が少ない時は個別対応で出すようだ。

朝食のテーブルセッティング

フロントには人がいなかったし、食堂にも人影が無く右往左往していたら、奥の別室から係の人が出てきて気づいていただいたという具合。
リスボン観光にも使える立地というのに、宿泊客は我々を含めて3組ほどしかいなかったようだ。

個別対応の朝食2人分

バイキング形式で無かったことでガッカリしていたのだが、出てきた内容はボリュームたっぷりでまずまず。
珈琲紅茶とシリアル類はセルフサービスだったが、なぜかジュースはオーダー制。(ピーチが美味しい)

たっぷりのパン

何よりパンの種類が豊富だったのは嬉しい。好物のクロワッサンに加えてパイもあって、どちらも袋詰め市販品では無く、焼きたて感のある美味しいものだったので満足してしまった。

ハムとチーズ

欲を言えば、チーズ1種類とハム2種類というのは寂しい限りだが、この後の4軒中2軒も個別対応形式だったので、オフシーズンの宿泊リスクと考えておいた方が良いだろう。
 

【泊まった部屋の写真とポザーダ ドナ・マリア1世の内部写真】


▲部屋の鍵が雰囲気を表している


▲左:スイートルームのベッド  右:ベッドルームは広々としている


▲左:リビングルームの内側  右:リビングルームの窓側


▲左:バスルーム  右:アメニティ


▲左:ウエルカムフルーツ  右:水は有料(☞ 価格表)でポットも無い(全ポザーダ共通)


▲左:ロゴ入りカトラリー  中:2階通路  右:2階客室配置図(泊まった部屋は最下部中央左)


▲左:カトラリーに刻まれているロゴ  右:ポザーダ共通のバスローブとスリッパ


▲左:フロント  右:ロビーラウンジ(フロント側)


▲左:ロビーラウンジ(食堂側)  右:バーコーナー
 

【ポザーダ ドナ・マリア1世の外観写真と周辺の風景】


▲右:ポザーダを右手から撮影  左:ポザーダの裏側から撮影


▲左:ポザーダ共通のロゴ  右:道路反対側にあるケルース宮殿の右側(奥まった所)



▲ケルース宮殿(道路反対の左側)


【ポザーダ詳細情報】
名称:Pousada de Queluz-Lisboa, Dona Maria I
電話:214 356 158
住所:Largo do Palácio Nacional 2745-191 Queluz

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駐車場:無料(建物周囲の広場)
ネット:Wi-Fi無料(フロントでアクセスコードを貰う)
予約先:ポザーダ公式HP

参考サイト:
- Ola! Portugal -
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テーマ : 海外レストラン
ジャンル : グルメ

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プロフィール

R923E

Author:R923E
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現在 61ヵ国を訪問
42ヵ国 をレンタカーで走り、
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8月:台北/台湾
9月:リトアニアポーランド
9月:セブ/フィリピン
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12月:Stuttgart/ドイツ
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