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ビジネスクラス機内食/オーストリア航空:ウィーン(VIE)⇒成田(NRT)

搭乗:[2012/7/22 OS051便]
評価点:総合★★★★☆★★★★☆サービス★★★★☆雰囲気★★★★☆
既に往路のトルコ航空を利用した段階で、長年マイベストだったオーストリア航空の機内食は2位に転落していたが、昨年少し挽回したと思えたのに一昨年よりも劣るレベルまで落ちてしまったというのが、今回搭乗の結果だ。

特に、オーストリア航空だけのサービスだった選べる朝食が、他社と同じ形式に変わってしまった点が致命的だ。しかも、メニューに書いてある「スムーシー」が、今日は搭載されていませんとか、皿の盛り方といったサービス面での姿勢などから、人材教育面が疎かになっているのではないかと思わされる局面を何度も見ることが出来た。
やはり、機内食は論外レベルのルフトハンザ(☞ こちら)が買収してからは、下降トレンドに乗ってしまったようだ。

ウィーン空港セネターラウンジ ウィーン空港ラウンジ
▲ウィーン空港のラウンジが変わっていた

ソースばかりのサラダにパスタとチョコムース
▲料理はこれとスープで全種類。右のサラダは出たばかりなのでモッツアレラとチーズをたくさん取れたが・・

ただし、ラウンジの食事がしょぼいのは相変わらずだが古臭かったウィーン空港の設備は一新され、雰囲気だけは抜群に良くなった。
もっとも、機材は相変わらずの旧式で、ビジネスクラスでも映画は垂れ流し形式。見たい映画があっても途中から見るしかないし、家内が言うには日本語対応が皆無に等しく、トルコ航空との差は歴然とのこと。私は映画を見ない事が多いので、気にならなかった指摘だ。

ウエルカムドリンクのカクテル アミューズ
▲左:離陸前のウエルカムドリンクのカクテル  右:離陸後のアミューズとクラッハー

離陸前のウエルカムドリンクは4択。一般的なシャンパン・ジュース・水の他に、カクテルが存在する。

離陸後の最初のアミューズは、前回以下。
海老が一段と小さく質の悪いものになり、その代わりに茹ですぎアスパラが付いていた。
グラスの中は、冷たくないマンゴーシェイクといった感じのもので、美味しくない。

パンの選択はバスケットから

パンはもちろん世界標準のバスケットから選ぶ方式。
オーストリアはドイツ語圏とあって、普段見慣れないドイツ系のパンが多いのが特徴。

ワゴンサービスの前菜

前菜はワゴンサービスに変わっていた。
やはり見て選べる楽しさと、予想と違うものが出てしまうリスクを避けるためには良いサービスだ。

手前側に和食前菜(蕎麦とサーモン巻き)、奥に洋食系が並べられていて、客毎に和食か洋食かを聞いていた。
もちろん洋食系の全部盛りをお願いした。

洋前菜盛り合わせ

実際盛られてみると、優秀な空港ラウンジの前菜類を並べただけという感じで、ちょっと魅力に欠ける印象。
メニューから転記すると、以下のような構成になる。
 ビーツ:中央下 欧州定番の甘酸っぱい煮込み
 シェーブルチーズ:中央 これも欧州定番の山羊の塩の強いチーズ
 イチジク入りマスタード:存在確認できず 上のアーティチョークに変更なら残念だ
 チキンティッカ(タンドリーチキンのスライス):左下 インド料理好きから見れば激マズ
 きゅうりのクリーミーサラダ:チキンティッカの右横 ヨーグルト風味のある東欧風の味付け
 地中海風シーフードサラダ:右下 シーフードは海老だけで、その質も悪い
 野菜のグリル - ズッキーニ/フェンネル/赤パプリカ/茄子:中央上 この手の野菜料理は欧州ならではで旨い

パンとバターに塩胡椒 鱒の燻製のクリームスープ
▲左:選んだパンとバター、塩胡椒  右:鱒の燻製のクリームスープ ライ麦パンのクルトン

お楽しみのスープは、スモークサーモンをスープにしてしまったような濃厚な味で、初めて経験した。
スモーク味のスープというのもあるんだと、一種の感動があったが、もう少し美味しくまとめられないのかなと思ったのも事実。家内には不評だった。

ウィーン風仔牛のカツレツ
ウィーン風仔牛のカツレツ "ウィンナーシュニッツェル"
 ポテトのパセリ和え/きゅうりのクリーミーサラダ


2択のメインからは、オーストリア料理の定番である「ウィンナーシュニッツェル」をチョイス。
この料理の実態を知っているだけあって本当は選びたくなかったのだが、もう一方がパスタ(パスタをメインに並べる感覚が理解できない!)だったので、やむなく選択。

予想通り、単なるスライス肉のカツレツだ。
極端に大きなレモンを乗せてある点や、下味を強くつけてある点が特徴かもしれないが、表面積の大きさはウィーンの有名レストランや他国の食堂で食べたものの方がはるかに大きい。
機内食という限られたスペースの問題だろうから仕方ないにせよ、料理としての質が落ちたことは明らかだ。
5年前には原価ベースだけでも千円以上するドーバーソールなんかが出てきたのだから。

シュニッツェルを横から きゅうりのクリーミーサラダは前菜にも有ったもの
▲左:シュニッツェルを横から  右:きゅうりのクリーミーサラダ

もっとも、地元を代表する郷土料理であるので、食べた事の無い者には新鮮かもしれないが、日本には同類のカツがあるので日本人には受けない気がするし、周辺国の安食堂にもたいていは置いてあるような料理を、何の手も掛けずに出してくるという点でも如何なものかと思う。それも、タルタルソース代わりに前菜でも出てきている胡瓜のサラダを付けてくる姿勢は、明らかな手抜きだ。

選ばなかったパスタだが、隣の方が選んでいたので盗み見したところ、往路のトルコ航空の2食目のメインで出てきたものと同じ感じ。(☞ 写真はこちら

同じDO&CO社社が手掛けるだけあって、全体を通してみても似ている料理があるが、他社で朝食代わりの2食目に出してきた料理を1食目のメインに持ってくるとは呆れてしまう。
これもルフトハンザ主導のコスト削減の影響だろう。こうやって同じ時期で比較されて公開されてしまうリスクを考えていないのだろうか?

ワゴンチーズ
ワゴンデザート
チーズやエキゾチックなフルーツのワゴンサービス
 パラチンケン(クレープ)/洋梨のコンポート ホットチョコレートソース
 フレッシュチーズのデザート アプリコットのピューレ/フレッシュミント
 クレムフレイシェのアイスクリーム


お待ちかねのデザートだが、チーズの品ぞろえは変わらないものの、ケーキが無くなってしまった。
5年前のデザートから比べると数段落ちているわけで、この部分でもトルコ航空に大差を付けられてしまった印象だ。
トルコ航空側には存在したチーズの説明も無いし、他社研究などしていない模様。コストのかからないサービス面だけでも改善しようという姿勢が見えない典型的な事例だろう。
聞くところによると、労組が強くて人件費削減が出来ないらしいが、働く側が自ら考えて良くしようという姿勢を見せなければ、そのしわ寄せは今回のように客側に来てしまうのだ。まるで日本の役所仕事みたいだ。

デザート全部盛り

頼んだ意図が通じなかったのか、デザート全部盛りをお願いしたらフルーツを盛ってくれなかった。それで、こんな寂しい皿になってしまった。クレープは不味いし、良いところ無しだ。

チーズを1つ指定したら・・ パラチンケンの断面

それに、チーズ1品を頼んだら、左側の写真のように出してきた。考えられない!!
何を血迷ったか、チーズも全部盛りで頼まなかったのも失敗だが、出された段階で追加をお願いすれば良かったと後悔してしまった。

全員に配った後のワゴンが戻ってきた時、案の定フルーツもチーズも大量に残っていた。
後で、乗務員達がメイン料理も含めて余りものを食べていたのを確認できたので、そのために盛り付けを意図的に少なくしていると受け止められても仕方ないだろう。

Kaffee Beileys Wiener Eiskaffee
▲左:Kaffee Beileys  右:Wiener Eiskaffee

食後の珈琲は、珈琲専用メニューに記載された10種類から選べる。
この部分もオーストリア航空ご自慢のサービスだが、さすがに削られていなかった。でも、来年以降は怪しいかも?

それに、食後酒のワゴンサービスでは、定番のクラッハーはもちろん、グラッパとか5種類ぐらいあったと思う。
酒を飲まないので気づいていないだけかもしれないが、高価な食後酒をこれだけ揃えている航空会社は記憶にない。

中間食のタルト

さて、帰国後は即仕事が有るので食後は熟睡モードに入っていたが、映画を見ていた家内に中間食が配られたとのことで、写真を撮るかと起こされた。
この時、普通なら目が覚めた客ということで、案内があっても良いのに無視。やはり、サービスとは何かという基本を叩きこまれていない乗務員が増えた表れだろう。仕方ないので、家内と半分ずつに分けていただいた。

小型のキッシュに似たタルトだが、中身はかな~り重い挽肉と酸っぱくないマヨネーズのような油脂分の多いグラタン状のもの。美味しいんだけど、これを食べたら消化が悪すぎて睡眠モードに入りにくい。
結局そのまま起きてしまったが、1個食べれなかった食い物の恨みは大きいぞ!

朝食

3時間後には、朝食(Second Service)が配られた。
最初に書いた通り、今までは朝食メニューに記された単品を自由に選択してオーダー出来たのに、他社と同じ様に固定メニューになってしまった。微妙に選択肢がある分だけは救いだが、今までと比べたら大幅なレベルダウンだ。
しかも、前回3杯も飲んでしまって楽しみにしていたフルーツ・スムージーは搭載していませんと。

プレーンヨーグルトと自家製ミューズリー フレッシュ・フルーツ 各種ハムとチーズ
▲左:プレーンヨーグルトと自家製ミューズリー  右:フレッシュ・フルーツ 各種ハムとチーズ

フレッシュチーズのパンケーキ

2択のメインからは、フレッシュチーズのパンケーキ ミックスベリーのコンポートを選択。
この「フレッシュチーズのパンケーキ」だが、第一パンのチーズ蒸しケーキ風という予想に反して、焼き立てチーズケーキ屋で売っているスフレタイプのチーズケーキ。それも1ホール580円の安物では無く、高級タイプの方に近い重量感のあるもの。

そのまま食べても美味しいので、添えられていたミックスベリーのコンポートは、プレーンヨーグルトに入れていただいた。

以上で、今回の機内食はおしまい。
最初に書いた通り、他社に比べれば十分な内容だが、比較できる12社の中で第1位のトルコ航空の次に位置するものの、大差が付いてしまった。これで、わざわざ指定してまでのリピートは無くなった。

最後に、今年のビジネスクラス機内食のランキングが発表されたが(☞ こちら)、過去ランクインしたことが無かったはずのスイス航空(正式にはスイスインターナショナルエアラインズ)がいきなり1位になっていた。
同じルフトハンザ傘下の航空会社でありながらいきなり1位というのは、ちょっと胡散臭い。というのも、その変化を裏付ける機内食レビューを見かけないからだ。

どうもSKYTRAX社のレーティング自体の信憑性が落ちてきた気がする。というのも、昨年分を含めたANAの受賞や今回のスイス航空の受賞の不自然さは、エアライン別の詳細ページに記されている個別項目のレーティングで裏付けが取れるからだ。
モンドセレクションの銀賞やグッドデザイン賞のような、お金でロゴを買い取るようなインチキ賞とも言える類と同じで、裏金で賞を得ているのではないかと疑われても仕方ないだろう。
結局は企業ベースのランキングサイトであれば、注目を浴びるごとに事業利益優先の方向に向かってしまうようだ。食べログみたいに。

※メニュー:アラカルト料理(独・英語版)朝食珈琲①バーメニュー

1年前(2011.5)の機内食
2年前(2010.7)の機内食
5年前(2007.7)の機内食
ビジネスクラス機内食 航空会社別レビュー&ランキング
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9月:セブ/フィリピン
10月:北東部/ポルトガル⑧、他
11月:北西部/フランス
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