ブルネイ(Brunei Darussalam)
東南アジアで英語が通じる国で未訪問だった最後の国だ。人口わずか40万人、愛知県より少し大きいぐらいの小さな国だが、石油や天然ガス等の輸出の3割が日本向けという意外にも日本とつながりの深い国だ。ただ、現地では日本人をほとんど見かけないほど観光には縁のない国のようだ。
正式な和名は「ブルネイ・ダルサラーム国」だが「ブルネイ」または「ブルネイ王国」という呼び方が一般的。
このページでは、レンタカーで回った4つの主な街に分けて、食べたものと街の概要を紹介しようと思う。
今回の旅では、離陸前にコーラン(イスラーム教の聖典)が機内で放送されるというロイヤルブルネイ航空にも乗ってみたかったので、シンガポールまでANAで往復し、シンガポールからブルネイをロイヤルブルネイ航空の英語サイトで手配した。(日本語サイトでの案内は高い!)
そのコーラン、天井からモニターが出てきてモスクの写真と共に流される。画面には小さな文字で英語訳も出ていたので、運行の安全祈願であることが分かったしだい。
離陸直後はイスラム教の聖地メッカの方向と距離を示す映像が、通常のビデオ放送が始まるまで放送される。

▲ロイヤルブルネイ航空機、機内食、名物(?)メッカの方向と距離の表示
シンガポールからロイヤルブルネイ航空に乗り換えて、首都のBandar Seri Begawanへ。昼過ぎに到着したが、帰国便が夜なので、すぐにレンタカーを借りてしまうと6時間で1日分取られてしまうことから、ひとまず路線バスで市内へ。
このバスに乗るまでが曲者で1時間以上も空港での滞在を強いられてしまったのだが・・(詳細は別記)
国民のほとんどが車を持っているそうで、完全に車社会。その影響かタクシーの台数が非常に少なく、バスも首都周辺以外ではほとんど使えない。短期間で国内のあちこちを回ろうと思ったら、レンタカーかタクシーをチャーターする以外に手は無いのだ。(国境を跨ぐ場合はツアー利用しか手がないが、観光客が極端に少なく人数が集まりにくいため、現地ツアーはキャンセルリスクが高いそうだ)
また、ブルネイは物価が高いと色々な旅行記に書かれているが、あくまで同じボルネオ島のマレーシア領と比べての話だろう。欧州に比べたら半額以下だし、日本と比べてもかなり安い。確かにタクシー代は極端に高いと思うが、それでも日本の半分程度だ。(十分高いって?)
■バンダル・スリ・ブガワン(Bandar Seri Begawan/首都)
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▲街の中心部、オールドモスク、王宮

▲オールドモスクの横も水上生活街、道路は水の上、市場の風景
写真に写っている程度だが首都らしく高層建物が多い。川の両岸に広がる水の上に建てられている住宅が多いのが特徴で、特に船で渡った対岸には、世界最大人口を誇る水上集落がある。
東南アジア名物の屋台街は、シェラトンの隣にある「Terrace Hotel」の正面公園内の1箇所でしか見ることが出来なかった。
この街よりも、中心部と空港の間にある Gadong という街の方が、商業都市として開けている感じがした。大きなモールの周辺には商店街が開け、周囲には一般住宅が密集し、道路に車が溢れかえっているのだ。駐車場に入るのも一苦労した。
どちらの情報もガイドブックに掲載されているので、これくらいで。
食べた店の情報は、別のページで詳細レポートしてある。

▲Yayasan Complex Food Court
評価点:総合★★★☆、味N/A、サービスN/A、雰囲気★★★☆、CP★★★☆
■クアラ・ブライト(Kuala Belait)
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バンダル・スリ・ブガワンから約100Km離れた海沿いにあるブルネイ第二の都市だ。
川幅200m程の向こうがマレーシアだと思っていたら、Google Mapでは違う位置に国境線が描かれているし、国境の検問所はマレーシア側に入った別の川にかかっている橋にあるようだ。
見所はというと・・無い。海と川に面していて、一部公園化が図られているものの、小さな平凡な田舎の都市という感じ。
都市と書いたのは、それなりにビルがあるし、銀行もいくつかあるからだ。ホテルも海沿いや川沿いに数軒あるので、案外安く泊まれる可能性がある。

▲ダウンタウン、川沿いの公園、ビーチ公園
見所ではないが、オイルマネーで儲けたのか、通り沿いに立派な家が何軒もあったので写真を撮ってきた。この道路沿い、東南アジア特有のボロ家は一切無い。人口わずか40万人の資源国における庶民への資産配分は、しっかり行き渡っているなと感じさせられる。

▲特に立派な新しい住宅と街のモスク
ブルネイ全体にいえることだが、屋台やレストランの数が非常に少なく、旅行者は食べるところを探すのに苦労してしまう。裕福な国という印象なのに、レストラン格の店は皆無に等しく、小綺麗なカフェが多少ある程度。食べるとなれば、食堂系かカフェの洋食しかないという印象だ。
いくら小綺麗でも東南アジアでパスタやハンバーガーを食べる気にはなれないので、川沿いの公園にあった屋外フードコートという感じの店のなかからインド料理の屋台を選んで「Roti John(B$2.50≒170円)」を注文。


結果的にインド料理ではなかった。ロングパンを開いて表裏共にマーガリンたっぷりのフライパンで軽く焼き、そこに炒めた挽肉と溶き玉子2個を合わせたものをマーガリンたっぷりのフライパンに広げて半熟程度に加熱。開いたパンを上に被せてひっくり返して皿に盛り、少しの千切り生野菜の上にチリソースとマヨネーズをたっぷりかけて出来上がり。超が付くほど脂たっぷりで高カロリーだ。こちらの人達は、こんなものを食べているのか? その割には太りすぎの人はそれほど見かけないから不思議だ。
■セリア(Seria)
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ブルネイの西端の Kuala Belait から15Km程のこの町は、油田の町と呼ばれている。
ここにツアーでも連れて行ってくれる「OIL & GAS DISCOVERY CENTRE(OGDC)」という施設があるとのことで寄ってみた。といっても、当時は Google Map がブルネイ対象外に等しい状態だったうえに、現地でも地図を入手出来ず、探し回って行き着いたというのが実態。

▲OIL & GAS DISCOVERY CENTRE(OGDC)、OGDC敷地内にある石油採掘機、石油精製所
施設はシェル石油が作っているとは思えないほど貧弱。結論から言えば、子供向けのお遊び展示以外に何も無いようだ。
入場料B$5.00を払うのは馬鹿らしく、中に入らずに出てしまった。立派な名前だったので、日本の原子力発電所の近くにある展示場を思い描いて出かけたわけだが、外観は大きな水力発電所の展示場クラスなのに、展示内容は小さなダムの展示場にも満たないお粗末なものだった。(有料コーナー以外は一切展示物は無い)
お決まりの陸上用石油採掘機も、米国を車で走っている時に何度も見かけた小さなものが外に飾られているだけで、見応えゼロだった。
このOGDC内にある食堂で「Nasi Lemak(B$3.70)」を食べたが、冷房完備だけが取り柄というもので、これまた施設内容と同様に劇不味。採点は1,5点を差し上げたい。

■ジェルドン(Jerudong)
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ここで一番有名なのは遊園地。実は高速道路から見える「Jerudong Park」と書かれた丘の斜面を目指して行ったものの、遊園地が見つからず、さして興味も無かったのでそのままにしたら、丘とは反対側にあったみたいだ。ホント、地図無しのドライブで、いつも反対方向を指している交通標識に悩まされたのが、この旅の特徴。1ヶ月遅い出発だったら、Google Map が使える状態になっていたので悔やまれる。
これから出かけてレンタカーを利用する予定の方は、数十枚になると思うがぜひとも目的地周辺の Google Map を印刷して持って行ってほしい。
王様が作ったらしいこの遊園地&公園は、ガイドブックに必ず載っているのでそちらを見ていただくとして、Jerudong の港を見てから、そのお隣にある(車では高速道路を迂回する必要がある)「The Empire Hotel」に泊まった。
ここも王様が作ったホテルとゴルフコースがあって、広々とした敷地に豪華な造りだ。ブルネイに観光に行くとしたら、この街の2つの施設だけで事足りる気もした。
この街では、すべてホテル内のレストランで食べたので、別ページで紹介している。

▲The Empire Hotel
評価点:総合★★★☆、味★★★、サービス★★、雰囲気★★★☆、CP★★★☆
in : 2010/3/18 成田[NRT 17:25→00:05* SIN]シンガポール[10:20*→12:25*BWN]ブルネイ
by 全日空 W(Y)クラス、ロイヤルブルネイ航空(運賃S$183+燃油S$80+税等S$40=S$303≒19603円)
out: 2010/3/22 ブルネイ[BWN18:55-20:55SIN]シンガポール[23:25→07:25* NRT]成田
by ロイヤルブルネイ航空, 全日空 W(Y)クラス
正式な和名は「ブルネイ・ダルサラーム国」だが「ブルネイ」または「ブルネイ王国」という呼び方が一般的。
このページでは、レンタカーで回った4つの主な街に分けて、食べたものと街の概要を紹介しようと思う。
今回の旅では、離陸前にコーラン(イスラーム教の聖典)が機内で放送されるというロイヤルブルネイ航空にも乗ってみたかったので、シンガポールまでANAで往復し、シンガポールからブルネイをロイヤルブルネイ航空の英語サイトで手配した。(日本語サイトでの案内は高い!)
そのコーラン、天井からモニターが出てきてモスクの写真と共に流される。画面には小さな文字で英語訳も出ていたので、運行の安全祈願であることが分かったしだい。
離陸直後はイスラム教の聖地メッカの方向と距離を示す映像が、通常のビデオ放送が始まるまで放送される。



▲ロイヤルブルネイ航空機、機内食、名物(?)メッカの方向と距離の表示
シンガポールからロイヤルブルネイ航空に乗り換えて、首都のBandar Seri Begawanへ。昼過ぎに到着したが、帰国便が夜なので、すぐにレンタカーを借りてしまうと6時間で1日分取られてしまうことから、ひとまず路線バスで市内へ。
このバスに乗るまでが曲者で1時間以上も空港での滞在を強いられてしまったのだが・・(詳細は別記)
国民のほとんどが車を持っているそうで、完全に車社会。その影響かタクシーの台数が非常に少なく、バスも首都周辺以外ではほとんど使えない。短期間で国内のあちこちを回ろうと思ったら、レンタカーかタクシーをチャーターする以外に手は無いのだ。(国境を跨ぐ場合はツアー利用しか手がないが、観光客が極端に少なく人数が集まりにくいため、現地ツアーはキャンセルリスクが高いそうだ)
また、ブルネイは物価が高いと色々な旅行記に書かれているが、あくまで同じボルネオ島のマレーシア領と比べての話だろう。欧州に比べたら半額以下だし、日本と比べてもかなり安い。確かにタクシー代は極端に高いと思うが、それでも日本の半分程度だ。(十分高いって?)
■バンダル・スリ・ブガワン(Bandar Seri Begawan/首都)
大きな地図で見る



▲街の中心部、オールドモスク、王宮



▲オールドモスクの横も水上生活街、道路は水の上、市場の風景
写真に写っている程度だが首都らしく高層建物が多い。川の両岸に広がる水の上に建てられている住宅が多いのが特徴で、特に船で渡った対岸には、世界最大人口を誇る水上集落がある。
東南アジア名物の屋台街は、シェラトンの隣にある「Terrace Hotel」の正面公園内の1箇所でしか見ることが出来なかった。
この街よりも、中心部と空港の間にある Gadong という街の方が、商業都市として開けている感じがした。大きなモールの周辺には商店街が開け、周囲には一般住宅が密集し、道路に車が溢れかえっているのだ。駐車場に入るのも一苦労した。
どちらの情報もガイドブックに掲載されているので、これくらいで。
食べた店の情報は、別のページで詳細レポートしてある。



▲Yayasan Complex Food Court
評価点:総合★★★☆、味N/A、サービスN/A、雰囲気★★★☆、CP★★★☆
■クアラ・ブライト(Kuala Belait)
大きな地図で見る
バンダル・スリ・ブガワンから約100Km離れた海沿いにあるブルネイ第二の都市だ。
川幅200m程の向こうがマレーシアだと思っていたら、Google Mapでは違う位置に国境線が描かれているし、国境の検問所はマレーシア側に入った別の川にかかっている橋にあるようだ。
見所はというと・・無い。海と川に面していて、一部公園化が図られているものの、小さな平凡な田舎の都市という感じ。
都市と書いたのは、それなりにビルがあるし、銀行もいくつかあるからだ。ホテルも海沿いや川沿いに数軒あるので、案外安く泊まれる可能性がある。



▲ダウンタウン、川沿いの公園、ビーチ公園
見所ではないが、オイルマネーで儲けたのか、通り沿いに立派な家が何軒もあったので写真を撮ってきた。この道路沿い、東南アジア特有のボロ家は一切無い。人口わずか40万人の資源国における庶民への資産配分は、しっかり行き渡っているなと感じさせられる。



▲特に立派な新しい住宅と街のモスク
ブルネイ全体にいえることだが、屋台やレストランの数が非常に少なく、旅行者は食べるところを探すのに苦労してしまう。裕福な国という印象なのに、レストラン格の店は皆無に等しく、小綺麗なカフェが多少ある程度。食べるとなれば、食堂系かカフェの洋食しかないという印象だ。
いくら小綺麗でも東南アジアでパスタやハンバーガーを食べる気にはなれないので、川沿いの公園にあった屋外フードコートという感じの店のなかからインド料理の屋台を選んで「Roti John(B$2.50≒170円)」を注文。


結果的にインド料理ではなかった。ロングパンを開いて表裏共にマーガリンたっぷりのフライパンで軽く焼き、そこに炒めた挽肉と溶き玉子2個を合わせたものをマーガリンたっぷりのフライパンに広げて半熟程度に加熱。開いたパンを上に被せてひっくり返して皿に盛り、少しの千切り生野菜の上にチリソースとマヨネーズをたっぷりかけて出来上がり。超が付くほど脂たっぷりで高カロリーだ。こちらの人達は、こんなものを食べているのか? その割には太りすぎの人はそれほど見かけないから不思議だ。
■セリア(Seria)
大きな地図で見る
ブルネイの西端の Kuala Belait から15Km程のこの町は、油田の町と呼ばれている。
ここにツアーでも連れて行ってくれる「OIL & GAS DISCOVERY CENTRE(OGDC)」という施設があるとのことで寄ってみた。といっても、当時は Google Map がブルネイ対象外に等しい状態だったうえに、現地でも地図を入手出来ず、探し回って行き着いたというのが実態。



▲OIL & GAS DISCOVERY CENTRE(OGDC)、OGDC敷地内にある石油採掘機、石油精製所
施設はシェル石油が作っているとは思えないほど貧弱。結論から言えば、子供向けのお遊び展示以外に何も無いようだ。
入場料B$5.00を払うのは馬鹿らしく、中に入らずに出てしまった。立派な名前だったので、日本の原子力発電所の近くにある展示場を思い描いて出かけたわけだが、外観は大きな水力発電所の展示場クラスなのに、展示内容は小さなダムの展示場にも満たないお粗末なものだった。(有料コーナー以外は一切展示物は無い)
お決まりの陸上用石油採掘機も、米国を車で走っている時に何度も見かけた小さなものが外に飾られているだけで、見応えゼロだった。
このOGDC内にある食堂で「Nasi Lemak(B$3.70)」を食べたが、冷房完備だけが取り柄というもので、これまた施設内容と同様に劇不味。採点は1,5点を差し上げたい。

■ジェルドン(Jerudong)
大きな地図で見る
ここで一番有名なのは遊園地。実は高速道路から見える「Jerudong Park」と書かれた丘の斜面を目指して行ったものの、遊園地が見つからず、さして興味も無かったのでそのままにしたら、丘とは反対側にあったみたいだ。ホント、地図無しのドライブで、いつも反対方向を指している交通標識に悩まされたのが、この旅の特徴。1ヶ月遅い出発だったら、Google Map が使える状態になっていたので悔やまれる。
これから出かけてレンタカーを利用する予定の方は、数十枚になると思うがぜひとも目的地周辺の Google Map を印刷して持って行ってほしい。
王様が作ったらしいこの遊園地&公園は、ガイドブックに必ず載っているのでそちらを見ていただくとして、Jerudong の港を見てから、そのお隣にある(車では高速道路を迂回する必要がある)「The Empire Hotel」に泊まった。
ここも王様が作ったホテルとゴルフコースがあって、広々とした敷地に豪華な造りだ。ブルネイに観光に行くとしたら、この街の2つの施設だけで事足りる気もした。
この街では、すべてホテル内のレストランで食べたので、別ページで紹介している。



▲The Empire Hotel
評価点:総合★★★☆、味★★★、サービス★★、雰囲気★★★☆、CP★★★☆
in : 2010/3/18 成田[NRT 17:25→00:05* SIN]シンガポール[10:20*→12:25*BWN]ブルネイ
by 全日空 W(Y)クラス、ロイヤルブルネイ航空(運賃S$183+燃油S$80+税等S$40=S$303≒19603円)
out: 2010/3/22 ブルネイ[BWN18:55-20:55SIN]シンガポール[23:25→07:25* NRT]成田
by ロイヤルブルネイ航空, 全日空 W(Y)クラス
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