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スペイン/サン・セバスチャン(Donostia): La Muralla

訪問:[2012/2/23 21:00] (☞ ミシュラングリーンガイドの紹介ページ
評価点:総合★★★★☆★★★★☆サービス★★★☆☆雰囲気★★★★☆CP★★★★☆
ディナーの開店時間は夜8時半とスペイン時間。さぞかし街は賑わっているのかと思いきや、意外にも閑散としている。旧市街地区は暗い色の建物が密集しているので、余計に寂しい雰囲気だ。

泊まった宿が旧市街から1.5Kmほど離れているバスターミナルの近くだったので往復ともバスを利用したが(€1.45/片道)、こんなに人が少ないのにバス便だけはやたらとある。もちろんバスの乗客は数名レベル。やっていけるのだろうか?

店頭 店内

迎えてくれたのは若い男性。観光の中心地とあって英語が通じる。
英語メニューもちゃんとあって一通り説明してくれたが、ちょっと事務的。

店内は白を基調とした少し高級感のある内装。
とはいえ、入口や会計カウンター等がが直接見渡せるようなレイアウトなので、高級店という訳ではない。

夜のコースメニューは3点セットにパン、ワイン、珈琲が付いて €25.92(税抜€24) からとリーズナブル。
しかし、Tasting Menu と題した €33.48(税抜€31) のコースの方が、店のおすすめ料理をいただけるとのことなので、こちらをお願いすることにした。

ワインに代わる水は水道水だった アミューズの野菜スープ

ワインの代わりの水は、デキャンタで出てきた水道水。
ランチで試した Bodegón Alejandro のようにボトルで出してくれないと、ケチな店だと印象付いてしまう。メニューの下に注意書きがあることは、このレビューを書いている時に気付いた。

まずは、アミューズの野菜スープ。
Bodegón Alejandro と同じ様なグラスで同じ様にオリーブオイルを中央に垂らして出てきたが、説明通りの野菜の旨味たっぷりの濃厚スープ。日本では味わえないタイプなので説明しようがないのだが、主たる野菜というものが無くて、主張控えめな野菜をたくさん使って味を作っている印象。

パン

パンは、皿に入れて出てきた。
ご覧の通り、皿の形状からひっくり返ってしまい、なんとか側面が見えるように置いて撮影したもの。

お味の方は、Bodegón Alejandro の印象が良かっただけに、今一歩の感だったものの、まずまず。
バスク地方のパンは美味しいと考えて良さそうだ。

メニュー表記とは違うサラダが出てきた

前菜1皿目、メニューでは Marinated anchovies salad with tuna tartare and soy vinegrette と記されていたが、実際に出てきたサラダは違うもの。

野菜崩壊後のサラダを斜めから

皿が置かれた時まではしっかりタルタルの上に野菜が乗っていたが、たくさんの量を無理やり盛ったからか自然崩壊してしまった。

何がメニューと違ったかというと、ツナのタルタルが蟹とアボカドのタルタル海老トッピングになって、はるかに高級感のある料理に代わるという嬉しい誤算。コース料金に含まれるワインの代わりが水道水だったからかな?(ということは、メニューに明記されている以上は無いと思うが)

海老と蟹のタルタル

これが、美味しいのだ。海老で隠れて見づらいが、カニ身含有量50%という感じで、蟹の風味とアボカドの軽い主張が噛みあっていた。付け合せのムースの出来も、同じタイプのサラダが出た Bodegón Alejandro のものとは違ってアボカドの味が濃いうえに、味を決めてある。調理技術面では、確実にこちらの方が上だろう。

Rice mushroom and fungi with foie sauce
Rice mushroom and fungi with foie sauce

2皿目の前菜は、レバーソースベースのマッシュルームリゾット。
回しかけているクリーム側に何か味を加えているようで、これがうまく全体の味をまとめていたものの、リゾットのベースとしては、ちょっと合わないかな。レバー臭さは無かった。

Cod fish, 'piperrada' and sweet garlic cream
Cod fish, 'piperrada' and sweet garlic cream

この料理で気になったのは、囲み文字になっていた Piperrada(ピペラード)(☞ Wiki
帰国後に調べてみたが、バスク地方の伝統家庭料理だそうで、トマト・ピーマン・ニンニク・タマネギをオリーブ油で炒め、エスプレット(バスクの唐辛子で甘さと辛さの両面を持つ品種らしい ☞ Wiki)を加えて煮たものだそうだ。

前菜2品とメイン2品にデザートも2品付くというコースだけあって、ポーションは少な目。
蒸し焼きにした鱈の上にホワイトソースを掛けてあるが、ピペラードは皿の下に溜まっているスープ状のもの。
確かに辛いという印象は無いが、何となく唐辛子でも入れているのかなといった感じで食べたものの、それほど独特な味ではなかった。無難に美味しい野菜スープという味わい。

辛さの源は、帰国後にこの原稿を書く際に調べた結果知ったことなので、事前にバスク料理をしっかり頭に叩き込んでから食べに行くと、また違った印象を持てるかもしれない。

Marinated beef cheeks
Marinated beef cheeks

牛ほほ肉のマリネって、どんな皿が出てくるのだろうかと期待していたが、根セロリのピュレの上に少し大き目な角切りの煮込み肉を積み上げて供された。ここまでの皿はトリュフを削ったものがトッピングのお決まりだったが、胡麻のトッピングとは意外。

牛ほほ肉をアップ

何だか揚げていない酢豚の牛ほほ肉バージョンといった料理で、かなり期待外れ。味覚の違いだろう。

Red fruits infusion, yogurt ice cream
Red fruits infusion, yogurt ice cream

デザート一皿目は、フランボワーズジュース(というよりはピューレを濾したような濃厚なもの)の中にヨーグルトアイスを浮かべたもの。単純そうに見えるこれが絶妙なバランスで美味しいのだ。

他の客を観察していると、€24コースでの選択デザートでこれを頼んでいる方も多いので、店の定番なのかもしれない。ちなみに、€24コースだと量が倍ぐらいになっていた。

Chocolate textures
Chocolate textures

2皿目のデザートは、1皿目を上回る久々の感動を味わえた。
お題は「チョコレートの食感」だが、中央にチョコレートフレークを非常に細かく砕いたようなものを置き、その上に溶かしたチョコレートをアイスクリームのように盛り(冷たいものではない)、周囲を練乳で敷き詰めたもの。

Chocolate textures の中央部分を
▲上のチョコレート本体を少しよけて、中央の砕いたチョコ部分をアップ

これも、見た目は単純なのだが、組み合わせが良いのか個々の出来が良いのか、幸せな気持ちになれたほど皿全体の一体感が素晴らしかった。ひょっとすると、この店はデザートの名店なのかも?

結論として、ミシュラン三つ星店が複数あるというサンセバスチャンでは、ピンチョスはほどほどにしてレストランメニューで楽しむべきだと確信するに至った。
最終日にビルバオで再びピンチョスを食べているが、ピンチョスならビルバオの方が安くて美味しいという印象だ。

レシート

※メニュー:€24コース€31コース店頭掲示のワインリスト

【店舗詳細情報】
店名:La Muralla
電話:943 42 35 08
営業:13:00~15:30、20:30~23:00
定休:日曜の夜
住所:Embeltrán 3, 20003 Donostia

大きな地図で見る

ビルバオ~サンセバスチャン~バイヨンヌのバス鉄道移動情報
 

【サン・セバスチャン(Donostia)の風景】

▲コンチャ(Concha)海岸からのパノラマ


▲左:ミラマール宮殿からコンチャ海岸  右:対岸のモンテウルグル(Monte Urgull)からコンチャ湾


▲左:ミラマール宮殿  右:コンチャ海岸を望む丘の上にあった教会(?)


▲左:市庁舎側からカテドラル  右:スペイン国鉄駅前の橋(奥に見えるレンガ色の平屋建物が駅)


▲左:海に面しているだけあって市場の魚は種類豊富  右:子豚も原型のまま売っていた
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ジャンル : グルメ

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