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イタリア/メラーノ(Merano|Meran):レストラン・カルミュンツ(Kallmünz)

訪問:[2011/7/26 12:40]
評価点:総合★★★★☆★★★★☆サービス★★★★★雰囲気★★★★☆CP★★★☆☆
◆注意◆ シェフの退職に伴い、日本人スタッフ全員も辞められたそうです。(☞ 山下将士さんのブログ

南に行くほど晴れるとの読みは正解で、朝から青空が広がっていた。
日本のガイドブックには取り上げられていないが、オーストリア国境から40号線沿いに走ってメラーノまでの区間は、前日のレビュー(☞ こちら)の最後に少し紹介したように、山あり谷あり湖ありと景色が良く、ドライブに最適なルートだと思う。ツーリング向けのルートらしく、昨晩の宿も彼等をターゲットにしていた。

昼食は、そのドライブルートの終点で、最初の大きな街であるメラーノ(Merano|Meran)。
とりあえず中心部の Plaza Parking に車を入れ(€1.90/h)、街歩き開始。
川沿いには遊歩道が整備されていて、上って行くと崖の上に城が建っているのが見えたり、なかなか趣のある街並みだ。

リノ広場の北東奥に店がある
▲リノ広場の左奥に店の入り口がある

店の入口 店内の雰囲気
▲入口のアップと、店内の雰囲気(夜や夏季以外は、こちらがメインになるはず)

もともと観光客向けの店や、いかにも安っぽい店には入るつもりは無かったが、なかなか良さそうな店が見つからなかった。偶然、旧市街を囲む塀の門を出たところにあった「リノ広場(Piazza Reno|Sandplatz)」の奥にあったこの店が、高いなりに良さそうな雰囲気だったので、入ってみたわけだ。

と、いきなり日本語の挨拶が飛んできた。なんと日本人のオネエサンだ。
それだけではなく、オニイサンまでも日本人!! 聞くと、シェフの一人も日本人だそうだ。なんてこった。

どうも私はガイドブックに載っていない日本人のいる店を当ててしまうのが特技のようで、最初は昨年10月に出かけたタイ北部のチェンライにある Restaurant TAIPAN、その次は今年5月、ミシュラン旅行ガイドで探っていたHPで「日本語わかります」とだけ書かれていたものの、日本人妻と日本語を話すフランス人オーナーシェフのいたリヨンの Ponts et passerelles、そして今回はドロミテ渓谷ツアー以外で日本人が来ることはほとんど無いであろうイタリア北部山岳の南チロル地方の田舎町にあるこちら。
リヨンを除けば、偶然通りかかった店に入ったら日本人がいたというのだから、神がかり的だ。

テラス席の雰囲気 こちらの店、そもそも日本人スタッフとイタリア人シェフで始めたのが最初だそうで、その後は口コミで日本人スタッフが集まったとか。とはいえ、オニイサンは8年もここで働いているというのだから、短期間の修行で日本人がいるという訳ではなさそうだ。だいたい、こんな地に来ても、日本のイタリアンで通用するような技を磨くことは出来ないだろうし。

日本人なんて来ないでしょうという話をしたら、ドイツのガイドブックにイタリアと日本のコラボレーションとか紹介されているそうで、ドイツ方面からわざわざ立ち寄られる方が多いとか。あと、ミシュランにも星なしだけど載っているというので、調べてみたらありました。私の愛用しているグリーンガイドの方だ。(☞ こちら
ミシュランのシールを店頭に貼っておけば良いのに何も貼られていなかったのは、イタリアではミシュランブランドはそれほど評価されていない?

さすがに高いだけに客層が違って落ち着ける。ほとんどが常連客に見えた。彼らはビジネスランチではなく、アラカルトで1皿選んで、あとはカフェと必要に応じてパンという頼み方をするらしい。
室内席には誰もいなくて、テラス席に4~5組ほどと、割と閑散としている。やはり周辺の普通のレストランの5割増しの価格帯が影響しているのだろう。
当地では店頭に価格付メニューを掲げていない店も多いが(テーブルにメニューを置いてあるケースもあるので、その場合は勝手に見ることはできる)、高級店らしくしっかり掲げている。それで、この価格帯が許容出来ない客がふるいに掛けられているわけだ。

そもそも入る気になったのは、店頭に英語併記で掲げられていた Business Lunch の存在だ。イタリア語もドイツ語も分からないとなれば英語表記は安心感があるし、英語が通じる可能性が高いと読み取れるからだ。英語が通じないと、とにかく注文するのも意思疎通も大変で、それだけでストレスが溜まってしまう。(もちろん日本語が通じるなんて、予想もしていなかった!)

最安値は、前菜+デザート+カフェ€21.50前菜+パスタ+カフェ€23.50、それにデザートを加えた€29.50の3種類。それぞれ、アラカルトメニューから自由に選べるとのことで、日本やフランスのように限定料理でない点が魅力的。そういった構成でもあるので、ビジネスランチの構成に縛られず、アラカルトから何でも自由に選んだ料金体系もあるとのこと。

とはいえ、ボリュームも技量も見えない店で散財する気は起きないことから、€23.50のランチでお願いした。日本のイタリアンように自動的にコペルトは取られず、パンが必要であれば別料金(€2.50)とのことでパンも追加。

パン

英語メニュー側に4種あった前菜は、例によってフォアグラに目が行ってしまった。
ちょっと聞いてみたら、イタリアでもフォアグラやトリュフは食べますよとの事。一瞬フレンチの店だったのかと思って聞いてみたら、イタリアンの店ですと。であれば、イタリアンのフォアグラ料理を食べないわけにはいかないだろう。

Terrine of foie gras and tomato
Terrine of foie gras and tomato(アラカルト価格:€19.50)
sprouts salad with mozzarella, carrot / apple sauce

ズッキーニで巻かれたフォアグラのトマトゼリー寄せといった感じの皿が出てきた。
さすがに量は少ないが、ビジネスランチの料理はアラカルトの6~7割見当だそうだから、一皿のボリュームが凄いという噂だったイタリアのレストランも、店によりけりという感じ。

テリーヌの断面

フォアグラ自体は質の良いものらしく癖が無いうえに、特に加工されているわけでもなく、周辺の構成でなんともイタリアン的な皿に仕上がっていた。こういった食べ方もあるんだと納得できる皿だが、フォアグラ狂の私には向いていない食べ方だな。
卵の白身に見えてしまうモッツアレラチーズが、食感も含めて美味しい。

パスタ&リゾットから選んだのは、手打ちのフェットチーネ。

Fettuccine barley
Fettuccine barley(アラカルト価格:€16.00)
mullet black truffles, cream of mushroom, dried tomatoes

トリュフはほとんど香らなかったが、当地のヒメマスのような魚を加えたドライトマトベースのクリームソースは、やはり日本では経験の無いお味。
フェットチーネの腰は、日本に多い弾力感をほとんど感じないもので、これが本場もののパスタなのかと。ちなみにシェフはナポリ近郊の出身だそうだ。

トリュフを除いたパスタのアップ

カフェはマキアートでお願いした。

マキアート

砂糖をテーブルに置いてくれるわけではなく、スタッフが手に持っている状態から入れる空中投入方式だったので、写真には投入した部分が崩れてしまっている点を了解願いたい。

カフェと共に出てくる小菓子は、ビスコッティとトリュフチョコにクッキー。これも格上レストランらしく美味しい。
この格の店となると、チョコにも拘りがあるようだ。ビスコッティは普段日本の店(例えば、地元埼玉は上尾の il mondo piccolo)で食べているものよりも柔らかく、やや硬めの普通のクッキー的な食感。もちろん味はイタリアン。

お会計
▲レシートの下には、シェフの名前が印字されていた。

以上、水代(€2.60)を加えて総額 €28.60

高級レストランということもありチップの状況を聞いてみたら、ドイツ人はたいてい置いていくと。もちろんサービス料を別枠で取るような慣習は無いと。
イタリア人はそれぞれのようだが、少なくともフランスのようにチップの慣習がすたれている感じはしないとのことで、お釣り(€1.40)をチップとして置いていくことにした。

日本人はいいですよ、と言ってくれたので、もし行かれることがあればチップ無しで構わないだろう。お釣りの小銭を残すというやり方がスマートらしい。
もちろん通常以上にサービスを受けて感動したら、置くことを否定するものではない。米国と違って、本来のチップはそういうものだと理解している。(サービス料を自動請求している場合は、置かなくて良い)


※メニュー:英語版の前菜・スープ・パスタ・リゾット・メイン英語版のデザート伊独版
 (HPにも価格付メニューが掲載されているが、英語版は無い)
※地名の(A|B)は、Aがイタリア語、Bがドイツ語表記を意味する。カナは原則イタリア語ベースにした。

【店舗詳細情報】
店名:Kallmünz(伊:Kallmuenz)
電話:0473 212917
営業:12:00~14:00、19:00~22:00 月曜定休
住所:Piazza Reno 12, 39012 Merano

大きな地図で見る


追記■ 2011/8/14 16:45
その後、店舗名のカナ表記名は無いかと色々調べた結果、イタリアンでは超有名店である「アロマフレスカ」の系列店(?)である麻布のイタリア料理店「カーザ ヴィニタリア」(☞ 食べログ)の公式HPにあるコラムに、今回お世話してくれた日本人の連載記事があることを発見した。

無事この店のカタカナ表記名を入手し、彼がイタリアでソムリエ資格を取得されている山下将士さんであり、「アロマフレスカ」のオーナーである田沢浩さんの知り合いであることも判明。
2008年で29歳ということは、今年32歳。逆算すると24歳から「カルミュンツ」で働いていたことになる。

非常に読み応えのある連載コラムだが、今の若い日本人には少ない山下さんの意気込みが伝わる濃い内容で、色々教えられる事もあって全文読破。ソムリエを目指そう、いやそれだけでなく広く料理の世界を目指そうという若い方は、ぜひ全部に目を通して欲しい。特に、現在日本のレストランでサービスを担当されている方には、この章だけでも読んでいただきたい。

それにしても、そんなに良い店だったとは知らなかった。南チロル自体が気に入っているので、ひょっとすると5年以内に再訪してしまうかもしれない。今度は迷わずケチらずしっかり食べたいと思う。

追記■ 2014/3/12
上で紹介したリンク先が消滅していたので、山下将士さんのブログ(☞ 南チロルの風 )を紹介しておく。
特に、上で紹介した連載記事に通じるスポーツと飲食業の共通点等は、レストランのサービス担当者は必読である。

追記■ 2014/12/1
山下将士さんのブログ(☞ 南チロルの風)によると、シェフ退職に伴ってカルミュンツ[Kallmünz]を退職され、ボルツァーノにあるパークホテル・ラウリンに移られたそうだ。
来年南チロル再訪を計画していただけに、どうしようかと思案しているが、ボルツァーノのような大きな都市は趣味でないので、多分パスになると思う。
 

■メラーノの風景■
街の中心部 橋から街に入る歓迎ゲート
▲左:街の中心部(旧市街は右手東側に広がる)、 右:橋から街に入る歓迎ゲート(ドイツ語表記)

川の上流から見た城と教会 店の門を出た時の眺め
▲左:川の上流から見た旧市街にある城と教会、 右:店の門を出た時の眺め(リノ広場の雰囲気)
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ジャンル : グルメ

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現在 61ヵ国を訪問
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9月:セブ/フィリピン
10月:北東部/ポルトガル⑧、他
11月:北西部/フランス
11月:フーコック島/ベトナム
12月:Stuttgart/ドイツ
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