イタリア/サン・カッシアーノ [San Cassiano(Badia)]: Picnic@Hotel Gran Ancei
開催:2017/7/13 12:30~14:30(実際は12:00頃からスタート)

あまりにも居心地が良いことから連泊することにした Hotel Gran Ancëi。
その結果、ホテル主催の無料イベントに参加することが出来たのは、ひとつ前のホテルの食事の記事に書いた通り。

街の中心から出ているゴンドラに乗っても行けるというホテル所有の山小屋で開催するとのことで地図をもらったのだが、ホテルから歩いても1時間ほどだという。
念のため航空写真ベースのGoogle Mapでおおよその場所を教えていただき、歩いて向かうことにした。


ホテル近くのスキー場リフトに沿って登り始め、標高1837mにあるRifugio Malga Saraghes前の広場で少し休憩。


冬はゲレンデになりそうな草原地帯を登って、ホテルから1時間10分で標高2000mの会場となる山小屋というか別荘に無事到着。本当に正味1時間かかったのは、距離があるだけでなく標高差も330mあったからだろう。
地図では池が目印になっていたが、直径50mほどの大きな水たまりという感じの池だった。(写真左下。別荘は右の2棟)


途中で追い抜いたおばあさん3人組は、結局来なかったので、道を間違えたのかもしれない。
とにかく途中に何の標識も無く、我々がたどり着けたのは航空写真版Google MapとGPSで示される現在位置に助けられたことが大きい。オフラインでも使えるので、極めて優秀なツールだ。
山小屋の場所の特定も、地図にはヒュッテの名前が書いてあったものの、名称を書いた目印や標識がまったく無かったので、ホテルの車が別荘の前に停まっていたことで特定できたぐらいだ。
地図では湖だと思っていた池が小さすぎるので、この車が無ければ場所の特定は難しかったかもしれない。


ホテルの方に声をかけると、ワイン・ビール・コーラ・ファンタがあるけど何を飲む? って聞かれた。ノンカロリーのダイエットコークが無かったので炭酸水をいただいたが、代金を取る気配が無かったので、プラコップをもらってそのまま山の見える席を確保。
何が始まるのかと待っていたら、食前酒を配りに来た。

無料イベントのピクニックという情報しか無かったので予想外だったが、お隣に座っていた方が私たちの分も合わせて持ってきてくれたのが、パンとチーズやサラミの盛り合わせ。いっしょに、当地のレストランで食べる際に出てくるナプキンに包まれたカトラリーも持ってきてくれた。
そうか、つまみをいただきながら飲んでワイワイやろうというイベントなのかと、この段階では思っていたのだが・・


上の建物の横に、SLみたいな形状の煙を吐いている物体を発見。
何だろうと近づいてみると、鍋でキノコのリゾットを作っていると。


中央部分の蓋も開けてくれて、中で大きな肉の塊を焼いているところを見せてくれた。
肉から落ちた脂を肉に回しかけて、じっくり焼いている。
この段階では、単なる肉の塊だと思っていた。


小屋の中を覗いてみると、中央に竈を置いたキッチンになっていて、そこでも何かを作っている様子。
ワイン・パーティではなく、バーベキューというわけでもなく、ちゃんとした料理をいただけそうだと、予想外の展開になってきた。

しばらくして、先ほど作っていたキノコのリゾットが出てきた。
出てきたという表現は不正確で、お隣に座っていた熟年カップルが、訳の分からない東洋人に気を利かせて持ってきてくれたのだ。どうも、○○が出来上がったので取りに来てくださいとの声がかかっていたようだ。
これが絶品。条件の悪い場所で作ったとは思えない出来栄えだ。
味覚に関しては酒を飲まないこともあり、昔から雰囲気に左右されることは絶対にないと思っているのだが、昨晩の料理の水準を裏付ける腕前だ。このホテルのシェフ、なかなか凄いぞ!


先ほどのSL風巨大調理器(何と呼ぶのか不明なので)を見に行ったり、


小屋の中の厨房を覗いたり、山の風景を堪能したりしていると、○○が出来ましたと声が聞こえてきた。
今度は、自分たちで取に行かねば。

そこに置かれていたのは、子豚の丸焼き!
ポルトガルの O Parque dos Leitões でハマり、その後スペインでも何軒かで食べ歩いた乳飲子豚よりは大きいと思うが、まさか無料イベントの「ピクニック」で子豚の丸焼きが出て来るとは、予想もしていなかった。
これ、普通に食べると結構なお値段になるはずだ。


行列に並んで、ポレンタ(過去最高に旨かった!)とミニトマトのソテーを乗せてもらい、チーズをお好みで取って、最後にその場で切り分けて乗せてくれる子豚の丸焼き。

こちらは、上品に盛りつけられた家内の皿。

私の皿は、男性とみて大胆に盛ってくれた。

反対側から肉だけをアップ。
脂が完全に落ちていて、乳飲子豚ほどではないものの柔らかジューシーで美味しい。
ミニトマトも美味しいねェ。

子豚の丸焼きが少し余っているというので、すかさずゲット。
リゾットもお代わりを募っていたのだが、出遅れてもらい損ねてしまったので、今回は即反応した。(笑)


この後、揚げパン的なデザートも配られた。

丸い方がアプリコットジャムで、ハート型の方がチョコレート入り。


さらには、地元産らしいデザートワインまで出てきた。
水に見える方は、グラッパ。


最後は、定番のスイカ。
冷やしていた時の見た目はイマイチだったものの、甘くておいしい。
これでおしまいと思ったら、家庭的なキッチンを装備していた下の棟で珈琲がふるまわれた。
パン・サラミ・チーズに始まって、リゾット、子豚の丸焼き、デザート、食後酒、珈琲。完全にフルコースではないか。これが無料のイベントだというのだから、驚きだ。
このイベント、ホテルのHPにも一切記載が無いし、いつ頃、どの程度開催されているのか不明だが、私の記事を見て行ってみたいと思われた方は、ホテルに問い合わせの上で連泊で予約しよう。
我々もホテル自体が気にいっている上、レンタカーで行く場合は拠点にする場所としても良いことから、来年も4連泊以上で泊まりに行くつもりだ。
運よくピクニックイベントにぶつかれば、また参加したいと思っている。

▲今日の歩行ルート実績(by Geo Tracker)
【開催場所情報】
GPS: 46.549879, 11.923241 (標高2004メートル by GPS Track Recorder)
☞ ドロミテ街道と南チロル - 峠と湖の地図
☞ レンタカーで楽しむドロミテ街道とドロミティ周辺情報
☞ 訪問したイタリアのレストランと各州の風景
【ドロミティで見た花】
最初に高原の花の風景に惹かれたのは、中学時代に行った霧ヶ峰のニッコウキスゲ群だが、私がドロミティにハマった理由のひとつは、多品種で咲き乱れる高山の花たちだ。
ここで紹介する写真は、今回歩いてきたポルドイ峠[Passo Pordoi]とジアウ峠[Passo Giau]から延びるトレイルで見かけた花たち。
大型のニッコウキスゲの花畑と違って、さまざまな種類の小型の花たちが咲き乱れているので、6月下旬~7月にかけて当地の2000m級の峠に行ったら、周辺のトレイルを30分ほど歩いてみてほしい。重装備は不要。スニーカーで十分だ。
花だけでなく、峠や道路からは見えない丘の向こうにある山の風景も捨てがたい。
こちらはシーズン通して楽しめる。





















あまりにも居心地が良いことから連泊することにした Hotel Gran Ancëi。
その結果、ホテル主催の無料イベントに参加することが出来たのは、ひとつ前のホテルの食事の記事に書いた通り。

街の中心から出ているゴンドラに乗っても行けるというホテル所有の山小屋で開催するとのことで地図をもらったのだが、ホテルから歩いても1時間ほどだという。
念のため航空写真ベースのGoogle Mapでおおよその場所を教えていただき、歩いて向かうことにした。


ホテル近くのスキー場リフトに沿って登り始め、標高1837mにあるRifugio Malga Saraghes前の広場で少し休憩。


冬はゲレンデになりそうな草原地帯を登って、ホテルから1時間10分で標高2000mの会場となる山小屋というか別荘に無事到着。本当に正味1時間かかったのは、距離があるだけでなく標高差も330mあったからだろう。
地図では池が目印になっていたが、直径50mほどの大きな水たまりという感じの池だった。(写真左下。別荘は右の2棟)


途中で追い抜いたおばあさん3人組は、結局来なかったので、道を間違えたのかもしれない。
とにかく途中に何の標識も無く、我々がたどり着けたのは航空写真版Google MapとGPSで示される現在位置に助けられたことが大きい。オフラインでも使えるので、極めて優秀なツールだ。
山小屋の場所の特定も、地図にはヒュッテの名前が書いてあったものの、名称を書いた目印や標識がまったく無かったので、ホテルの車が別荘の前に停まっていたことで特定できたぐらいだ。
地図では湖だと思っていた池が小さすぎるので、この車が無ければ場所の特定は難しかったかもしれない。


ホテルの方に声をかけると、ワイン・ビール・コーラ・ファンタがあるけど何を飲む? って聞かれた。ノンカロリーのダイエットコークが無かったので炭酸水をいただいたが、代金を取る気配が無かったので、プラコップをもらってそのまま山の見える席を確保。
何が始まるのかと待っていたら、食前酒を配りに来た。

無料イベントのピクニックという情報しか無かったので予想外だったが、お隣に座っていた方が私たちの分も合わせて持ってきてくれたのが、パンとチーズやサラミの盛り合わせ。いっしょに、当地のレストランで食べる際に出てくるナプキンに包まれたカトラリーも持ってきてくれた。
そうか、つまみをいただきながら飲んでワイワイやろうというイベントなのかと、この段階では思っていたのだが・・


上の建物の横に、SLみたいな形状の煙を吐いている物体を発見。
何だろうと近づいてみると、鍋でキノコのリゾットを作っていると。


中央部分の蓋も開けてくれて、中で大きな肉の塊を焼いているところを見せてくれた。
肉から落ちた脂を肉に回しかけて、じっくり焼いている。
この段階では、単なる肉の塊だと思っていた。


小屋の中を覗いてみると、中央に竈を置いたキッチンになっていて、そこでも何かを作っている様子。
ワイン・パーティではなく、バーベキューというわけでもなく、ちゃんとした料理をいただけそうだと、予想外の展開になってきた。

しばらくして、先ほど作っていたキノコのリゾットが出てきた。
出てきたという表現は不正確で、お隣に座っていた熟年カップルが、訳の分からない東洋人に気を利かせて持ってきてくれたのだ。どうも、○○が出来上がったので取りに来てくださいとの声がかかっていたようだ。
これが絶品。条件の悪い場所で作ったとは思えない出来栄えだ。
味覚に関しては酒を飲まないこともあり、昔から雰囲気に左右されることは絶対にないと思っているのだが、昨晩の料理の水準を裏付ける腕前だ。このホテルのシェフ、なかなか凄いぞ!


先ほどのSL風巨大調理器(何と呼ぶのか不明なので)を見に行ったり、


小屋の中の厨房を覗いたり、山の風景を堪能したりしていると、○○が出来ましたと声が聞こえてきた。
今度は、自分たちで取に行かねば。

そこに置かれていたのは、子豚の丸焼き!
ポルトガルの O Parque dos Leitões でハマり、その後スペインでも何軒かで食べ歩いた乳飲子豚よりは大きいと思うが、まさか無料イベントの「ピクニック」で子豚の丸焼きが出て来るとは、予想もしていなかった。
これ、普通に食べると結構なお値段になるはずだ。


行列に並んで、ポレンタ(過去最高に旨かった!)とミニトマトのソテーを乗せてもらい、チーズをお好みで取って、最後にその場で切り分けて乗せてくれる子豚の丸焼き。

こちらは、上品に盛りつけられた家内の皿。

私の皿は、男性とみて大胆に盛ってくれた。

反対側から肉だけをアップ。
脂が完全に落ちていて、乳飲子豚ほどではないものの柔らかジューシーで美味しい。
ミニトマトも美味しいねェ。

子豚の丸焼きが少し余っているというので、すかさずゲット。
リゾットもお代わりを募っていたのだが、出遅れてもらい損ねてしまったので、今回は即反応した。(笑)


この後、揚げパン的なデザートも配られた。

丸い方がアプリコットジャムで、ハート型の方がチョコレート入り。


さらには、地元産らしいデザートワインまで出てきた。
水に見える方は、グラッパ。


最後は、定番のスイカ。
冷やしていた時の見た目はイマイチだったものの、甘くておいしい。
これでおしまいと思ったら、家庭的なキッチンを装備していた下の棟で珈琲がふるまわれた。
パン・サラミ・チーズに始まって、リゾット、子豚の丸焼き、デザート、食後酒、珈琲。完全にフルコースではないか。これが無料のイベントだというのだから、驚きだ。
このイベント、ホテルのHPにも一切記載が無いし、いつ頃、どの程度開催されているのか不明だが、私の記事を見て行ってみたいと思われた方は、ホテルに問い合わせの上で連泊で予約しよう。
我々もホテル自体が気にいっている上、レンタカーで行く場合は拠点にする場所としても良いことから、来年も4連泊以上で泊まりに行くつもりだ。
運よくピクニックイベントにぶつかれば、また参加したいと思っている。

▲今日の歩行ルート実績(by Geo Tracker)
【開催場所情報】
GPS: 46.549879, 11.923241 (標高2004メートル by GPS Track Recorder)
☞ ドロミテ街道と南チロル - 峠と湖の地図
☞ レンタカーで楽しむドロミテ街道とドロミティ周辺情報
☞ 訪問したイタリアのレストランと各州の風景
【ドロミティで見た花】
最初に高原の花の風景に惹かれたのは、中学時代に行った霧ヶ峰のニッコウキスゲ群だが、私がドロミティにハマった理由のひとつは、多品種で咲き乱れる高山の花たちだ。
ここで紹介する写真は、今回歩いてきたポルドイ峠[Passo Pordoi]とジアウ峠[Passo Giau]から延びるトレイルで見かけた花たち。
大型のニッコウキスゲの花畑と違って、さまざまな種類の小型の花たちが咲き乱れているので、6月下旬~7月にかけて当地の2000m級の峠に行ったら、周辺のトレイルを30分ほど歩いてみてほしい。重装備は不要。スニーカーで十分だ。
花だけでなく、峠や道路からは見えない丘の向こうにある山の風景も捨てがたい。
こちらはシーズン通して楽しめる。




















- 関連記事
-
- イタリア/サン・マルティーノ [San Martino]: Almhotel Bergerhof
- イタリア/ボルツァーノ [Bolzano|Bozen]: Fink Gasthaus
- イタリア/マルテッロ [Martello|Martell]: Albergo Gasthof Edelweiß
- イタリア/ヴェルナゴ湖 [Vernago|Vernagt]: Hotel & Chalets Edelweiss
- イタリア/オルティゼイ [Ortisei|St. Ulrich in Gröden]: Naturhotel La Cort
- イタリア/オルティゼイ [Ortisei|St. Ulrich in Gröden]: Cafe Demetz
- イタリア/セッラ峠 [Passo Sella]: Ristorante Al Sella
- イタリア/サン・カッシアーノ [San Cassiano(Badia)]: Picnic@Hotel Gran Ancei
- イタリア/サン・カッシアーノ [San Cassiano(Badia)]: Hotel Gran Ancëi
- イタリア/コルティナ [Cortina d'Ampezzo]: Ristorante Baita Son dei Prade
- イタリア/コルフォスコ [Colfosco]: Hotel Luianta
- イタリア/ヴァレス峠 [Passo Valles]: Rifugio Capanna
- イタリア/San Martino di Castrozza: Hotel Colbricon
- イタリア/フィエーラ・ディ・プリミエーロ [Fiera di Primiero]: Ritratti e Sapori
- イタリア/フィエーラ・ディ・プリミエーロ [Fiera di Primiero]: Gelateria Il Sorriso